費用を抑えながらも満足度の高い家族葬を執り行う方法を勤続10年以上の葬儀社員が解説

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家族葬とは?費用の抑え方やマナーまで徹底解説

「一般葬ではなく家族葬を考えています。費用はいくらかかるのでしょうか?なるべく費用をおさえたいのですが・・・」

「家族葬と密葬は同じものですか?また、家族葬の場合、基本的に近い家族だけで執り行うのでしょうか?親戚や会社関係者を呼ぶのもありなんですかね?」

「先日、父が亡くなったため会社に連絡したところ、上司からお通夜の日時と場所を聞かれました。でも、家族葬なので会社関係者の参列をお断りしたいです。どう断ればいいでしょう?」

芸能人や有名人の訃報のニュースで、家族葬というワードが一緒に流れることが増えてきたと思いませんか?

実は、この家族葬、最近は芸能人だけでなく、一般の方のお葬式でも広まってきています。

その証拠に、どの葬儀社のホームページをみても、まずオススメしているのは家族葬のプランです。

そもそも家族葬とは、どんな葬儀のことを指すのでしょうか。

なんとなく、家族でこじんまりと執り行うイメージがありますよね?

まさにそのとおりで、家族葬は【親族や親しい方だけの小規模な葬儀】のことを指します。

いわゆる一般的な葬儀である一般葬とは違い、以下のようなメリットがあるんです。

  • 参列者の対応に追われることが少ない(故人との時間をゆっくり過ごせる)
  • 事前に人数がわかっているので予想外の事態が起こりにくい(見積もりの金額と実際に請求される金額に差が出にくい)

そのため、葬儀社も家族葬を勧めるケースが多いわけですが、どんな人にも家族葬が最適なのかというと、そうではありません。

家族葬には家族葬のメリットデメリットがあり、もちろん一般葬もそれは同じです。

さらにいえば、家族葬をより簡略した一日葬火葬式という葬儀の形もあります。

「なんだか面倒そうだし、よくわからないから葬儀社から提案された家族葬のプランに決めちゃおうかな・・・」

そのお気持ち、すごくよくわかるのですが、葬儀社にいわれるがまま申込してしまうと、後悔することになるかもしれません。

たとえば、家族葬にしたことで、かえって費用負担が大きくなる可能性があるってご存じでしたか?

実は、参列者が多く見込まれる場合は、家族葬より一般葬のほうが負担減になります。

だからこそ、葬儀は事前によく調べて比較する必要があるんですね。

というわけで、こんにちは。
終活フェアに通うほど葬儀業界にハマってしまった『ゆたかに』編集部の木村です。

かくいう我が家も、葬儀についての知識がなかったせいで、予想外の出費に苦しんだ経験があります・・・。

それは数年前の義父の葬儀のときのこと。

もともと義母が決めていた葬儀社で、担当者にいわれるがまま見積もりを取ったら、費用はなんと150万円・・・!

「たった10数人の葬儀なのに、いくらなんでも高すぎないか?」

そう思いましたが、当時の私は葬儀についてろくに知識がなかったので、なにもいえず・・・。

後悔先に立たずですが、なんてもったいないことをしたんだろうと思います。

今の私なら、あれこれ口出ししまくって、コスパのいい葬儀にするでしょうね(笑)

この記事をご覧になっているということは、

「なんとなく葬儀は家族葬にしようと思っているものの、実際のところどうすればいいかわからない・・・」

「家族葬のルールやマナー、相場などがわからない・・・」

こんなことでお悩みなのかもしれませんね。

私も、『ゆたかに』のサイト運営にに携わる前まで、葬儀についてはわからないことだらけでした。

ほとんどの方が、身内に不幸があってはじめて葬儀と向き合うようになるため、葬儀についての知識はほぼゼロに等しい・・・。

その結果、葬儀社のいいなりになって出費が大きくなったり、ご親族同士でトラブルになってしまったりするのです。

急な不幸にあわてないためにも、事前に葬儀のことを調べたり話し合ったりしておくことが大切なんですね。

しかし、事前に調べておいたほうがいいとはいうものの、具体的になにをどう調べればいいのかわかりませんよね・・・。

Googleなどの検索エンジンで調べようにも、ヒットするホームページは、どれも大手の葬儀社が運営しているホームページばかり!

もともと私はテレビ局に勤めていましたから、広告主や業界にとって都合の悪いことを書きづらいことはよくわかっているつもりです。

ですから、ネットに書かれていることを鵜呑みにはできませんでした。

それならということで、今回は実際に葬儀社に勤務されている現役社員たちにご協力いただき、家族葬について気になることや疑問点をまるっとインタビュー取材してきました!

お名前を出さないことを条件に、忖度なしの情報を提供してもらっています。

葬儀は故人にとって一生に一度ですし、数十万円から数百万円のお金が動きます。

事前にくわしく知っておいて損はありませんよね。

今回の記事がきっかけになり、故人・遺族にとって最適な葬儀をできる方が少しでも増えればと願っております。

それでは本編にいきましょう!

編集者
  • 木村 澪子

    木村 澪子

    テレビ、ネットメディアの取材歴15年。インタビュー取材を通して「家計に無理のない選択とは何か?」を追求し、主婦目線で情報をお届けすることをモットーにしております。両親の終活、姑の介護が現在進行中。家族は夫・娘・カブトムシの幼虫。

今回の記事制作ご協力いただいた方々
  • 小川 竜雲さん

    関東の葬儀社で働く葬祭ディレクター 小川 竜雲さん

    約20年間 葬祭業に関わっており、葬祭ディレクター技能審査1級を持っています。大手互助会系の葬儀社勤務を経て、現在は神奈川県を中心に展開する葬儀社の管理者をしています。葬儀の事前相談・遺体搬送・打ち合わせ・司会進行など、お葬式に関する知識や経験はそれなりにあるつもりです。終活系の記事も多数執筆しております。

  • 田中 良子さん

    関西の葬儀社で働く田中 良子さん

    地元密着型の小さな葬儀社で事務方をしています。直接葬儀式に携わることはありませんが、葬儀の手配や請求書の作成などを行うため、葬儀の内情にはくわしいです。

  • 高橋 朱音さん

    中部の葬儀社で働く高橋 朱音さん

    葬儀社に10年以上勤務しており、現在は主に葬儀の事前相談を担当しております。これまでに、故人様のお迎えから葬儀の打ち合わせ、式進行、司会進行、納棺、トラブル対処などの経験もあります。

  • 山田 幸子さん

    関西の葬儀社で働いていた山田 幸子さん

    関西の葬儀社にて10年間勤務しておりました。主に、コールセンター、バックオフィス事務、請求書の作成など、葬儀を裏方から支える業務や、会館での窓口業務などをおこなっておりました。

  • 田中 太郎さん

    九州の葬儀社で働いていた田中 太郎さん(葬祭ディレクター技能審査1級)

    九州にある大手互助会系葬儀社で10年ほど勤務していました。主に葬儀の打ち合わせや施行運営を担当。現在は葬儀搬送業務を本業としつつ、終活関係のライターとして活躍しています。

にゃんきち

司会進行は、『ゆたかに』のメインキャラクターである僕ことにゃんきちが務めさせていただきます!

みなさん、よろしくお願いします!

そもそも家族葬ってなに?どんな人に向いている?

にゃんきち

インターネットで『葬儀(※1)』と検索すると、たくさんの葬儀社のホームページが出てきますが、意外にも家族葬を勧めているところが多いですよね。

そもそも家族葬とは、一体どんな葬儀のことを指すのでしょうか?

お葬式は、大きく分けて一般葬、家族葬、一日葬、火葬式の4タイプがありますが、それぞれなにが違うのかよくご存じの方は少ないはず。

そこで、まずは家族葬の定義から、呼ぶ人の範囲、向いているケース・向いていないケースまで、葬儀社の職員のみなさんと確認していきましょう。

※1
今回の記事中では、「葬儀=故人が亡くなってから火葬までの一連の儀式」のことを指します。

家族葬とは、親族や親しい方のみが参加する小規模な葬儀

家族葬ってどんな葬儀?他の葬儀との違い一覧

にゃんきち

家族葬って、そもそもどんな葬儀なんですか?

なんとなく【家族でこじんまりとやる葬儀なのかな】というイメージはありますが・・・。

関西の葬儀社で働く田中さん

そのとおりです。
「親族や親しい方だけの小規模な葬儀=家族葬」というイメージで正しいと思います。

実は、家族葬の定義は非常にあいまいで、厳密に「こうでなければいけない」という決まりはないんですよ。

にゃんきち

にゃるほど。
明確に定義されているわけではないのですね。

では、家族葬の反対に位置するのが一般葬ですか?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

強いていえばそうですね。

家族葬は基本的に参列者を限定しますが、一般葬は会社関係者・近所の方・友人・知人など、あらゆる方を呼びます。

にゃんきち

ふむふむ。
では、家族葬のプラン内容はどうなっているのでしょうか?

基本的に、お通夜と告別式(※2)がセットになっているものが多いような気がしますが・・・。

九州の葬儀社で働いていた田中さん

そうですね。
葬儀社によって異なりますが、一日葬と区別するため、そういった設定にしているところも多いと思います。

にゃんきち

にゃるほど。
そういえば、一日葬や火葬式という名称もよく見かけますね・・・。

こちらは家族葬とどう違うのでしょうか?

九州の葬儀社で働いていた田中さん

ややこしいですよね・・・。

では、ここで家族葬・一般葬・一日葬・火葬式の違いについてカンタンにまとめてみたいと思います。

名称 参列者 主な内容 期間
家族葬 親族や親しい人 お通夜告別式火葬 2日間
一般葬 親族や親しい人に加え、会社関係者・友人・知人・近所の方など お通夜告別式火葬 2日間
一日葬 親族や親しい人 告別式火葬 1日
火葬式
(直葬)
親族や親しい人 火葬炉前で短いお別れ火葬 1日
にゃんきち

ふむふむ。
参列者の範囲や執り行う内容によって種類が変わるんですね。

九州の葬儀社で働いていた田中さん

はい。
ただ、細かい内容や名称は葬儀社によって異なるので、その点は注意してくださいね。

※2
記事中では、【告別式=火葬の前後に行われる儀式】とします。本来なら、読経(お経を読む)など宗教的な儀式を『葬儀』、故人と参列者とのお別れの儀式を『告別式』と分けて呼びますが、「葬儀=故人が亡くなってから火葬までの一連の儀式」という意味もあるのでややこしいからです。

家族葬=密葬ではない!密葬は本葬があることが前提

にゃんきち

よくテレビのニュースで芸能人などの訃報を報じるときに密葬という言葉が使われますよね。

「密葬=家族葬」と思っている方も多いのですが、密葬と家族葬は同じ意味なのでしょうか?

関東の葬儀社で働く小川さん

いいえ。厳密にいうと別のものです。

密葬は、本葬(正式で大規模な葬儀)の前に親族のみで済ませる葬儀のことです。

たとえば、芸能人や大企業の社長が亡くなった場合は、すぐに大規模な葬儀を準備することができませんよね。

この場合は、取り急ぎ密葬を行い、後日、大規模な本葬を執り行うことが多いんです。

にゃんきち

にゃるほど。
「本葬を前提しているか」がポイントなんですね!

家族葬で呼ぶ範囲は故人・遺族次第

家族葬ではどこまで呼ぶ?よくある例

にゃんきち

さきほど、【家族葬=親族や親しい方だけの小規模な葬儀】と伺いましたが、どこまでの家族や友人が家族葬の参列対象なんでしょうか?

ここで悩む遺族は非常に多いようです。

中部の葬儀社で働く高橋さん

どこまで呼ぶかは遺族の考え方次第ですが、故人の配偶者・父母・兄弟姉妹・子供・孫・ひ孫・祖父母・おじ・おばとそれぞれの配偶者あたりが一般的ではないでしょうか。

より広い考え方だと、さきほど挙げた人に加えて、甥・姪・従兄弟(いとこ)・再従兄弟(はとこ)と、それぞれの配偶者を呼ぶこともあると思います。

関東の葬儀社で働く小川さん

範囲は明確に定まっているわけではありませんが、私の経験からすると、以下のパターンが多いように思います。

  • 1故人の父母・配偶者・子供・子供の配偶者
  • 2故人の祖父母・父母・配偶者・子供・子供の配偶者・孫・兄弟姉妹
  • 3過去に付き合いがあった親族すべて

私の勤めている葬儀社では、【1】のケースが3割、【2】のケースが5割、【3】のケースが2割程度だったと思います。

声をかけないとトラブルに発展することもありますので、ひとまず連絡はしておいて、参列するかどうかは先方の判断に委ねるのもひとつの手ですよ。

にゃんきち

にゃるほど・・・。
やはり一概にはいえないんですね!

では、親族以外の知人・友人はどうでしょう?

中部の葬儀社で働く高橋さん

なかには、付き合いの深い友人や近隣の人を呼ぶ方もいらっしゃいます。

ただし、会社関係者の参列は辞退する(お断りする)ケースがほとんどですね。

関東の葬儀社で働く小川さん

故人と とくに親しかった友人・知人に参列していただくケースもありますが、家族葬のなかではごく少数だと思います。

にゃんきち

ふむ。
家族葬の名前のとおり、親族のみで執り行うケースが多いみたいですね。

家族葬に向いているのは「一般的な葬儀を行いたいが小規模に済ませたい」場合

家族葬に向いているのはこんなケース

にゃんきち

冒頭でもお伝えしましたが、だいたいどこの葬儀社もベーシックなプランとして家族葬を勧めています。

そのため、なんとなく家族葬を選ぶ方も多いと思うのですが、人によっては向いているケース・向いていないケースがありますよね?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

もちろんそうです!

にゃんきち

では、まずは家族葬が向いているケースについて教えてください!

関西の葬儀社で働いていた山田さん

「お通夜・告別式は両方執り行いたいが、盛大な式にはしたくない」という場合に向いていると思います。

参列者でいうと全部で20~30名ほどのケースですかね。

関東の葬儀社で働く小川さん

故人も遺族も高齢で、世間とのお付き合いがほとんどないケースや、周囲の方々に参列・香典の負担をかけたくないケースが向いていますね。

にゃんきち

にゃるほど。
「ひととおりの式は行いたいけれど、大げさにせず小規模で執り行いたい」方に向いているんですね。

家族葬に向いていないのはこんなケース

にゃんきち

では、家族葬に向いていないのはどんなケースでしょうか。

家族葬より他のタイプの葬儀が向いているケースについて、それぞれ聞いていきましょう。

参列希望者が数十人以上なら一般葬

にゃんきち

家族葬より一般葬に向いているケースを教えてください!

九州の葬儀社で働いていた田中さん

故人に知人が多い場合や、故人や喪主が会社勤めの場合は参列希望者も増えるため一般葬にしたほうがいいと思います。

関東の葬儀社で働く小川さん

世間との付き合いがあり、数十人やそれ以上の参列が見込まれる場合は一般葬にしたほうがいいと思います。

家族葬にしてしまうと、後日個別で訪ねてくる弔問客の対応が必要です。

そのほうがかえって遺族の負担になることもあるので、一般葬をオススメします。

また、参列者が多く見込まれる場合、葬儀費用の負担を軽減できるかもしれません。

『参列者用の費用(返礼品・食事などの費用)<お香典』なれば、差引き分を他の葬儀費用にあてることができますよ。

にゃんきち

にゃるほど。
参列者が多く見込まれる場合、家族葬より一般葬のほうが負担減になるんですね。

すべて1日で済ませて参列者の負担を減らしたいなら一日葬

にゃんきち

では、家族葬より一日葬に向いているケースを教えてください!

中部の葬儀社で働く高橋さん

1日で済ませて参列者の負担を軽減したい場合は一日葬をオススメします。

参列者が10数名程度の場合ですかね。

関東の葬儀社で働く小川さん

喪主が多忙な場合や、参列者の負担を軽減したい場合ですね。

とくに参列者が高齢の場合、2日わたって参列するのは身体的負担が大きいです。

また、遠方からの参列者がいる場合は、宿泊費もかかるので金銭的な負担が大きくなります。

こういった場合は、一日葬を検討してみてください。

にゃんきち

ふむふむ。
おもに参列者の負担を軽減したい場合は一日葬が向いているんですね。

とにかく費用をおさえたいなら火葬式(直葬)

にゃんきち

火葬式に向いているケースも教えてください!

関西の葬儀社で働いていた山田さん

お通夜・告別式が不要な場合や、経済的負担を極力減らしたい場合に適しています。

参列者数は10名以下になることが多いですね。

関東の葬儀社で働く小川さん

まず、菩提寺(※3)がある場合は、基本的に火葬式だけで済ませることはできません。

したがって、菩提寺がないことが前提です。

また、火葬式で済ませることを親族に理解されないこともあるので、「親族の理解を得られるか」も課題になります。

以上の問題をクリアし、なおかつ費用を最低限におさえたい場合は火葬式が向いているでしょう。

にゃんきち

にゃるほど。
とにかくお金の負担を減らしたい場合は火葬式が向いているんですね。

※3
菩提寺とは、その家のお墓を管理しているお寺のことです。菩提寺がある場合、葬儀や法事の際は基本的に菩提寺のお坊さんに読経等をお願いすることになります。

どのタイプの葬儀に向いている?カンタンフローチャート

にゃんきち

ここまでのみなさまのお話をもとに、「どのタイプの葬儀に向いているか」がわかるフローチャートを作成しました!

悩んでしまったときは、こちらを参考にしてみてくださいね。

「どのタイプの葬儀に向いているか」がわかるフローチャートの図

家族葬のメリット

にゃんきち

『家族葬に向いているケース・向いていないケース』はわかりましたが、家族葬にすることで具体的にどんなメリットがあるのでしょう?

家族葬のメリットについて教えてください!

九州の葬儀社で働いていた田中さん

故人との時間をゆっくり過ごせる点です。

一般葬とちがい、参列者の対応・あいさつに追われることは少ないですからね。

関東の葬儀社で働く小川さん

家族葬は参列者の人数が決まっているので、予想外の事態が起こりにくいです。

たとえば一般葬の場合、予想以上の参列者が参列されて、料理・返礼品を追加することになったり、反対に予想を下回る参列者しか参列されず、余ってしまったりすることがときどきあります。

家族葬なら事前にどなたが参列するか、おおよそわかるので、このような予想外の事態は生じにくくなります。

また、見積もりと実際に請求される費用に差が出にくいというメリットもありますね。

にゃんきち

ふむふむ。
「参列者の対応に追われることが少ない」「事前に参列者数がわかるので予想外の事態が起こりにくい」などのメリットがあるんですね~。

家族葬のデメリット

知っておきたい!家族葬の意外なデメリット

にゃんきち

では、デメリットについてはいかがでしょうか?

中部の葬儀社で働く高橋さん

喪主側が参列者を決めてしまうので、お呼びしなかった方から「どうして呼ばなかったのか!」と責められることがあります。

声をかけなかったことでもめごとになったり、人間関係に溝ができたりするわけです。

また、後日の個別弔問を希望する方が多い場合、その対応を余儀なくされる可能性もあります。

この場合、弔問客への対応やお返しの準備が想像以上に負担になると思いますよ。

関東の葬儀社で働く小川さん

家族葬の場合、一般参列者からいただくお香典がないため、一般葬より実質的負担が大きくなる可能性があります。

『家族葬=安い』とお考えの方が多いので、この点は要注意です。

にゃんきち

にゃるほど。
葬儀に呼ばなかった方ともめごとになったり、一般参列者がいないことでかえって負担が大きくなったりすることがあるんですね・・・。

とくに参列希望者が多い場合は注意が必要ですね。

家族葬の費用相場は60万~160万円

家族葬の費用相場100万円以上かかることも

にゃんきち

葬儀社のホームページをみると、こんな宣伝がされていることが多いと思います!

「家族葬プランは45万円ですべて済ませられます!」

一方で、葬儀費用の全国平均は196万円というデータがあることをご存じでしょうか?(※4)

ずいぶんと差がありますよね・・・。

実際にいくらかかるのか、ここからは家族葬の費用や支払いについてお伝えしていきます。

※4
データは下記より。
公益財団法人 生命保険文化センター「葬儀にかかる費用はどれくらい?」
https://www.jili.or.jp/lifeplan/houseeconomy/succession/2.html

支払先は葬儀社だけじゃない!火葬場・お坊さんにも支払いが必要

にゃんきち

家族葬を行う場合、費用はいくらぐらいかかるのでしょうか?

ズバリ、教えてください!

関東の葬儀社で働く小川さん

その前に、知っておいてほしいことがあります。

実は、葬儀社がホームページ上で宣伝しているプランの金額には、本来含まれているべき必要な項目が含まれていないんです・・・!

例を挙げてみましょう。

  • 通夜ぶるまい精進落とし(※5)などの食事代
  • 会葬御礼品・香典返し(※6)などの返礼品代
  • 火葬場に支払う費用(※7)
  • 読経・戒名(※8)をお願いするお坊さんへのお布施(※9)

どれも必要なものばかりですよね。

これらの項目を大きく3つに分けると、『葬儀社』『火葬場』『お坊さん』の3つに分かれます。

にゃんきち

にゃっ、にゃるほど・・・。

では、ここから支払先ごとに費用の相場を確認させてください。

※5
通夜ぶるまいも精進落としも、お坊さんや参列者に食事や飲み物をふるまう会のことを指します。通夜ぶるまいはお通夜後、精進落としは火葬中か火葬後に行われます。地域によっては通夜ぶるまいがないこともあります。

※6
会葬御礼品とは、お通夜や告別式の参列者全員に渡すちょっとしたお礼の品のことです。一方、香典返しは、お香典をくださった方に後日渡すお礼の品です。最近は香典返しを葬儀当日に返す『即日返し』も増えています。

※7
火葬する際は、火葬場に火葬料金や控室利用料を支払う必要があります。

※8
読経はお経を読むこと。戒名は亡くなったあとの名前です。戒名は通常お坊さんにつけていただきます。

※9
お布施とは、お坊さんへの謝礼(読経や戒名をつけて頂いたことへの謝礼)です。

葬儀社に支払う費用の相場は45万~105万円

にゃんきち

今回ご協力いただいた葬儀社のみなさんに、葬儀社に支払う費用の相場をうかがいました。

参列者数
(親族も一般参列者も含む)
通夜ぶるまい・精進落とし
(人数分)
会葬御礼品・香典返し
(人数分)
葬儀社に支払う費用(合計)の相場
10人 あり あり 50万~90万円
あり なし 50万~80万円
なし あり 50万~80万円
なし なし 45万~70万円
20人 あり あり 60万~100万円
あり なし 55万~90万円
なし あり 50万~80万円
なし なし 45万~80万円
30人 あり あり 80万~105万円
あり なし 65万~100万円
なし あり 60万~100万円
なし なし 45万~90万円
にゃんきち

45万~105万円くらいなんですね~

関東の葬儀社で働く小川さん

はい。あくまで目安ではありますが。

実際の費用は以下の条件によって異なります。

  • ご遺体の安置期間
  • ご遺体の搬送距離
  • 利用する式場・火葬場(※10)
  • 祭壇・棺・骨壷・霊柩車などのランク
  • 食事(通夜ぶるまい・精進落とし)・返礼品(会葬御礼品・香典返し)の内容や数
  • その他オプションの有無・内容

また、葬儀社によっても料金設定がちがいます。

※10
式場でお通夜や告別式を行い、火葬場で火葬を行うことが多いです。ただ、自宅でお通夜や告別式を行うケースや、式場と火葬場が併設されていることもあります。

火葬場に支払う料金の相場は数千円~数万円

にゃんきち

では次に、火葬場に支払う料金の相場について教えてください。

関東の葬儀社で働く小川さん

火葬場に支払う料金は、数千円~数万円程度です。

『利用する火葬場』『住民料金が適用されるかどうか』『控室を利用するかどうか』などによって異なります。

にゃんきち

にゃるほど。
ただ、できれば具体例を知りたいですね・・・!

ということで、東京23区にある火葬場の利用料を調べてみました!

火葬場名 火葬料 火葬料
(住民料金)
控室・待合室利用料
(10名~30名利用)
控室・待合室利用料
(10名~30名利用・住民料金)
町屋斎場 59,000円 6,000~18,300円
戸田葬祭場 59,000円 4,400~19,800円
瑞江葬儀所 73,200円 61,000円
(東京都民)
12,720円 10,600円
(東京都民)
四ツ木斎場 59,000円 6,000~18,300円
臨海斎場 80,000円 40,000円
(港区民・品川区民・目黒区民・大田区民・世田谷区民)
60,000円 20,000円
(港区民・品川区民・目黒区民・大田区民・世田谷区民)
桐ヶ谷斎場 59,000円 6,000~21,500円
代々幡斎場 59,000円 6,000~21,500円
落合斎場 59,000円 6,000~18,300円
堀ノ内斎場 59,000円 6,000~18,300円
にゃんきち

東京23区の場合、料金は4万~14万円でした(控室利用料込み)。

ただし、いくつか地方の自治体の火葬料金を調べたところ、数千円や1万~2万円の火葬場も多かったので、東京は高めですね。

お布施の相場は15万~50万円

にゃんきち

では、お坊さんのお布施についてはいかがでしょうか。

お通夜・告別式での読経や、一般的な戒名をお願いした場合、相場はいくらになりますか?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

お寺によって異なるので一概にいえませんが、20万~30万円のケースが多いかもしれません。

九州の葬儀社で働いていた田中さん

宗派により異なりますが、15万~50万円の場合が多いです。

関東の葬儀社で働く小川さん

さきほどあげていただいた条件ですと、30万~40万円くらいではないでしょうか。

ちなみに、お布施のほかにお車代、御膳料(※11)をお渡しする場合もあります。

相場はお車代が5,000円前後、御膳料が5,000~1万円です。

にゃんきち

ふむふむ。
場合によってはお布施だけでも数十万円かかるのですね・・・。

※11
御膳料は、お坊さんが精進落としに参加しない場合に渡すお金です。

葬儀費用の調達方法と支払期限

にゃんきち

家族葬の場合、すべての費用を合わせると60万~160万円にものぼってしまうのですね・・・(※12)

気軽にポンと出せる金額ではないと思います。

みなさんこの費用をどこから捻出しているのでしょうか?

関東の葬儀社で働く小川さん

香典でまかなえない分は、故人の預貯金から支払う(※13)か、喪主や近い親族が支払うケースが多いです。

その他、保険金葬儀ローンを利用するケースもあります。

にゃんきち

にゃるほど。
葬儀費用の支払いは、いつまでにしなければならないのでしょうか?

関東の葬儀社で働く小川さん

葬儀社への支払いは、葬儀後7日~10日以内に支払ってもらうことが多いです。

一方、お坊さん・火葬場への支払いは、葬儀当日に行います。

にゃんきち

にゃんと!
そんなに猶予はないんですね・・・。

なにか事情があれば支払期限を延ばしてもらえますか?

関東の葬儀社で働く小川さん

葬儀社への支払いなら、延ばせる可能性があります。

たとえば、「もうすぐ保険金が下りる」など、近いうちにお金を用意できるなら、1ヶ月~2ヶ月待つこともありますね。

ただし、この場合、連帯保証人が必要です。

また、検討の結果「支配期限を延ばせない・・・」となった場合は、親族に立て替えていただくか、葬儀ローンを利用していただくこともあります。

にゃんきち

ふむふむ。

関東の葬儀社で働く小川さん

このあたりの対応は葬儀社によって異なるので、すぐ支払いできない場合は葬儀を依頼する時点で相談しておいたほうがいいでしょう。

※12
あくまでも今回の調査による相場です。

※13
銀行に亡くなったことを伝えると、口座は凍結されてしまうので、故人の預貯金は早めに引き出しておきましょう。また、故人の預貯金を引き出す際は、法定相続人全員の許可を取らなければなりません。法定相続人は、法律で定められた相続人のこと。たとえば、故人に配偶者と子どもがいる場合、法定相続人は配偶者と子どもになります。

失敗しない葬儀社の探し方

葬儀社探しこんなポイントに注意しよう

にゃんきち

家族葬を行うことが決まったら、まず葬儀社を探す必要があります。

でも、葬儀社探しなんてはじめての方ばかりですよね。

「いつ頃探せばいいのか」「どうやって探せばいいのか」など、わからないことばかりだと思います。

では、ここからは葬儀社の探し方について聞いていきましょう!

余裕があるうちに探しはじめよう

にゃんきち

「亡くなってからあわてて葬儀社を探し始める」という方も多いようですが、葬儀社探しはいつからはじめるべきですか?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

できれば、時間的にも精神的にも余裕があるときにはじめていただきたいです。

亡くなった後だと、複数の葬儀社を比較・検討する時間がないですし、ショックや悲しみのなかで葬儀社を選ばなければならないのは、精神的にもキツいと思います。

「まだまだ元気なのに葬儀を検討するなんて縁起でもない」と思われる方も多いですが、実際になにかあってからでは遅いです。

さきに葬儀社を決めておけば、万一のときにあわてずに済みますし、納得した葬儀ができると思います。

にゃんきち

たしかに亡くなった後だとじっくり検討している余裕なんてないですもんね・・・。

インターネットで探すのがオススメ

にゃんきち

都内だけでも1,000社弱の葬儀社があるといわれていますが、希望の地域に対応している葬儀社はどのように探せばいいのでしょうか?

関東の葬儀社で働く小川さん

定番は、インターネットで探す方法です。

たとえば、Googleで『市区町村名 葬儀』などと検索すれば、該当地域の葬儀社のホームページがヒットします。

また、『その地域の葬儀社をまとめているホームページ』もあるので、そういったホームページも参考になるかもしれません。

中部の葬儀社で働く高橋さん

親族や近所の方に、「いい葬儀社がないか」聞いてみるのも手です。

にゃんきち

にゃるほど。
インターネットや口コミを頼りに探すということですね。

ホームページをみるときはここをチェックすべし

にゃんきち

インターネットで葬儀社を探すとしたら、各社のホームページをよく見なければいけませんよね?

どんなところに注目して見ればいいのでしょうか?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

まず『24時間365日対応』『事前相談可能』はマストです。

また、『ベーシックなプランの内訳』や『追加料金の発生する内容・金額』が明記されている葬儀社は比較・検討しやすいですね。

文章だけでなく、写真が載っているとよりいいですね。

とくに、式場・祭壇・料理などの写真があるとイメージも湧きやすいと思います。

関西の葬儀社で働く田中さん

ホームページに載っている写真が、実際と異なる場合もあるので注意してください。

たとえば、ホームページではたくさんの花で飾られた祭壇が紹介されていたのに、実際には「花はほとんどオプションだった」なんてことも少なくありませんから・・・。

裏を返せば、そういったことをしっかり明記している葬儀社は良心的だと思います。

にゃんきち

たしかに内容・料金・写真がしっかり載っている葬儀社のほうが良心的ですね。

葬儀仲介会社をオススメできない理由

にゃんきち

インターネットで葬儀のことを検索すると、必ず『小さなお葬式』『イオンのお葬式』などの葬儀仲介会社がヒットしますよね。

料金がお手頃なので惹かれる方も多いと思うのですが、葬儀仲介会社ってどんなシステムなのでしょうか?

関西の葬儀社で働く田中さん

自社では葬儀を行わず、お客さんと葬儀社を仲介する会社のことです。

たとえば、ある葬儀仲介会社をA社としましょう。

A社は、A社が設定した葬儀プラン(「家族葬プラン45万円」など)で葬儀を執り行うことができる葬儀社と提携しています。

そして、A社のホームページ等を通してお客さんから申込みがあった場合、提携葬儀社のなかから、そのお客さんのエリアに対応した葬儀社を紹介するのです。

そして、葬儀を執り行った葬儀社はA社に対し紹介料を支払います。

にゃんきち

ズバリ、葬儀仲介会社はオススメできますか?

関西の葬儀社で働く田中さん

オススメできません。

なぜなら、直接葬儀社に依頼するより高くついてしまうことがあるからです。

実は、葬儀仲介会社から紹介されたお客さんは、葬儀社からすると儲からないんですよ。

仲介会社のほうでプランや料金を決められてしまっているうえに、仲介会社に紹介料も払うことになりますからね・・・。

そのため、どうにか利益を取ろうと、お客さんにオプションを勧めることになります。

お客さんのほうも、「基本プランだけじゃ質素すぎるから・・・」ということで、いろいろオプションを付けたりします。

そうすると、結局、直接葬儀社に依頼するのと変わらないか、むしろ高くつくことが多いんですよ。

関東の葬儀社で働く小川さん

オススメできません。

なぜなら、仲介会社にどのような葬儀社を紹介されるかわからないからです。

もちろん良心的な葬儀社にあたる可能性もありますが、悪い葬儀社にあたってしまうリスクもあります。

葬儀はやり直しがきかないものですから、あえてリスクが大きいサービスを利用しなくてもいいでしょう。

にゃんきち

にゃるほど。
基本的にオススメできないという意見が多いですね。

質素な葬儀を希望していて、なおかつ悪い葬儀社にあたってしまうリスクも覚悟、という場合は葬儀仲介会社を検討してみてはどうでしょうか。

見積もりは必須!見積もりを取るときの注意点とチェックするときのポイント

葬儀社の見積もり 取るとき・見るときのポイント

にゃんきち

いくつかめぼしい葬儀社が出てきたら、実際に見積もりを取ってみることになりますよね。

このとき、どんなポイントに注意すればいいのでしょうか。

ここからは、見積もりを取るとき・見るときのポイントについて聞いていきます!

必ず複数社で見積もりを取ること

にゃんきち

「ここしかない!」と思う葬儀社が1社しかなかった場合、その葬儀社の見積もりを取るだけでいいですよね?

それとも、とりあえず複数の葬儀社で見積もりを取るべきですか?

関東の葬儀社で働く小川さん

必ず複数社に見積もりを請求してください。

見積もりが1社のみだと、その内容・料金が妥当なのかわからないので鵜呑みにするしかありません。

複数の見積もりを比較して相場を知ることが大切です。

また、葬儀の内容や料金について見識も深まります。

にゃんきち

やはりそうですか・・・!

複数社の見積もりを比較するのはなかなか骨が折れそうですが、それでもやる価値があるということですね。

見積もりを依頼するときはこの条件を指定しよう

にゃんきち

見積もりを依頼するときは、希望の条件を指定したほうが実際の金額に近づきますよね。

具体的に、どんな条件を指定すべきでしょうか?

こちらは、みなさんの回答を一覧にまとめてみました!

  • 希望の葬儀プラン
  • 予算(決まっている場合のみ)
  • 対象者の居住地や入院している病院名
  • 宗教宗派
  • 希望の式場・希望の火葬場・・・特定の希望がない場合は、「民営か公営か」などでもOK
  • 参列する親族の人数(仮でOK)を
  • 一般参列者の人数(仮でOK)
  • 希望の日にち(すでに決まっている場合のみ)
  • 火葬場への移動手段(マイクロバスやタクシーなど)
  • 食事(通夜ぶるまいや精進落とし)の数(仮でOK)
  • 返礼品(会葬御礼品や香典返し)の数(仮でOK)
  • 棺・祭壇・骨壷・霊柩車などのランク(希望がある場合のみ)
  • その他オプションの有無・内容(希望がある場合のみ)
にゃんきち

あたりまえですが、条件を細かく指定したほうが正確な見積もりが出せますもんね。

できるだけ細かい条件まで指定するようにしましょう!

見積もりをみるときに必ずチェックしておきたいポイント

にゃんきち

いざ見積もりが届いたら、どういった点をチェックすればいいのでしょうか?

プロの見解を教えてください!

関東の葬儀社で働く小川さん

まず、『わかりやすいか』という点に注目してください。

「見積りやパンフレットに目を通してもわからないことが多い」「ブラックボックスな部分が多い」と感じるのであれば、その葬儀社はやめておいたほうがいいかもしれません。

また、下記の点も要チェックです。

  • 見積りに含まれているものが明記されているか
  • 追加料金の発生する可能性がある項目について案内されているか
  • 連絡先、問い合わせ先が明記されているか

関西の葬儀社で働く田中さん

パンフレットの写真もよくみてみましょう。

式場・祭壇・棺・骨壷・食事などの写真をよくみて、あまりに簡素なものになっていないかを確認してください。

ただし、こちらも写真と実際のものが異なるケースがあるので要注意です。

たとえば、パンフレットではたくさんの花で飾られた祭壇が紹介されていたのに、実際のところ「花はほとんどオプションだった」なんてことも少なくありません。

裏を返すと、そこが明記されている葬儀社は良心的だと思います。

にゃんきち

つまり、「料金や内容について明確かつ具体的か」がポイントになるのですね。

見積もりするだけじゃダメ!できれば葬儀社へ出向いて相談しよう

にゃんきち

葬儀社のホームページ・見積もり・パンフレットの内容を検討すれば、もう十分ですよね?

ここまできたら、あとは依頼する葬儀社を決めるだけですか?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

いいえ。実はそれだけじゃ不十分なんです。

少なくとも電話での相談はしたほうがいいですし、できれば、葬儀社へ出向いて対面で相談したほうがいいと思います。

にゃんきち

にゃるほど。
実際に会って相談したときの対応もみてみる必要があると?

関西の葬儀社で働いていた山田さん

はい!
実際に葬儀社へ足を運び、わからないことや気になることをなんでも相談してみてください。

応対したスタッフの身だしなみ・態度・言葉遣いや、「親身に相談に乗ってくれるか」「こちらの質問に丁寧に答えてくれるか」などは大事ですから。

関東の葬儀社で働く小川さん

相談に行くときは、葬儀社の施設や設備も見せてもらってください。

「事務所の掃除が行き届いているか」「式場・霊柩車は綺麗か」などもチェックポイントですよ。

にゃんきち

ふむふむ。
たしかに事前に葬儀社の雰囲気やスタッフの対応がわかったほうがいいですもんね。

費用をおさえたい方向け!葬儀内容を決めるときのポイント

家族葬の費用をできるだけ抑える方法

にゃんきち

葬儀社も決まり、いよいよ具体的な葬儀内容を決める段階になったら、葬儀に関して1から10まであらゆることを選んでいかなければなりません。

このときの選択によって、葬儀費用も大きく変わってしまうので、注意が必要です。

では、葬儀の内容を決めるときは、どんなポイントに注意して選択すればいいのでしょうか?

「とにかく費用をおさえたい」という前提でお話を聞いてみました。

おもに以下の項目がポイントとなります。

項目 写真
式場・火葬場
祭壇

画像引用元:イオンのお葬式
https://www.aeonlife.jp/expense/option/articles/standard/

画像引用元:Amazon
https://amzn.to/332lhOZ
骨壷

画像引用元:山口県宇部市の葬儀場 安穏会館
https://an-non.jp/plan/plan-family/plan-family-nagomi/
霊柩車
通夜ぶるまい
(お通夜後、お坊さんや参列者に食事をふるまう会)
精進落とし
(火葬中か火葬後、お坊さんや参列者に食事をふるまう会)
会葬御礼品
(参列者全員に渡すちょっとしたお礼の品)

画像引用元:楽天市場
https://item.rakuten.co.jp/okaeshi/k-hk/?iasid=07rpp_10095___e3-k2e906c5-9xl-a17b2c3a-9846-471e-ad30-7bd629669e5f
香典返し
(お香典をくれた方に渡すお礼の品)

画像引用元:シャディ
https://shaddy.jp/gs_front/shouhin/192713028/
湯灌
(ご遺体の洗体・洗髪・着替え・ひげそり・整髪・メイクなど)
供花
(祭壇の周りなどに飾る花)
出棺用の花や花束
看板
お坊さん

式場・火葬場は公営が安い

にゃんきち

まずは、式場・火葬場を選ぶときのポイントを教えてください。

とくに料金をおさえるポイントについて聞きたいのですが・・・。

関東の葬儀社で働く小川さん

いずれも、民営より公営のほうが安いです。

また、公営の場合、指定エリア内に故人や喪主の住民票があるなら、住民料金が適用されます(もちろん住民料金が適用されないと高くついてしまいます)。

さらに、火葬場併設の式場を選ぶと、告別式後、火葬場へ移動する際の車両料金をおさえることができます。

ただし、火葬場は必然的に近いところを選ぶことになるので、ほとんど選択の余地はないと思ってください。

また、葬儀社ごとに「利用可能な式場」が決まっていることもあります。

希望の式場がある場合は、見積り依頼時などに相談したほうがいいでしょう。

にゃんきち

にゃるほど。
費用を抑えたいなら公営で住民料金が適用されるところを選ぶべきなんですね。

祭壇・棺・骨壺・霊柩車はとにかく一番安いものを

にゃんきち

祭壇・棺・骨壺・霊柩車など、グレードやランクを選ぶ必要のある商品はなにを基準にすればいいですか。

こちらも費用をおさえる前提でお願いします。

中部の葬儀社で働く高橋さん

こだわりがなく、費用のみを重視するのであれば、もっとも安いランクの商品(もしくは追加料金のかからない商品)を選ぶべきです(※14)

関東の葬儀社で働く小川さん

葬儀社の担当者によっては、格安商品・低ランクの商品を紹介すらしないケースもあります。

そのため、自分から「一番安い商品を教えてください(追加料金がかからない商品を教えください)」と確認するようにしましょう。

また、「故人が喜びます」「最期ですから」「みなさんこのくらいを選びますよ」などは定番の営業文句なので、惑わされないようにしましょう。

にゃんきち

ふむふむ。
葬儀社によっては、意図的に高い商品を勧めてくることもあるみたいなので、注意したいですね。

※14
さきほど写真で紹介した祭壇・棺・骨壺・霊柩車は、いずれも一番ランクが低い(一番安い)パターンの一例です。

食事・返礼品費用の節約術

にゃんきち

食事(通夜ぶるまい精進落とし)や返礼品(会葬御礼品・香典返し)の有無や内容を決めるときのポイントを教えてください。

こちらも費用をおさえる前提でお願いします。

関西の葬儀社で働いていた山田さん

参列者が限られた身内だけなら、食事・返礼品をすべてなしにする選択肢もあります。

事前に説明して理解を得られれば、問題ないと思いますよ。

ただ、この場合、お香典は辞退することになると思います

中部の葬儀社で働く高橋さん

精進落としがないと親族から不満が出る可能性があるので、用意したほうが無難だと思いますね。

通夜ぶるまいは、余裕がないなら省略してもいいでしょう。

また、返礼品代はお香典でまかなえることが多いので、あまり気にする必要はありません。

関東の葬儀社で働く小川さん

食事に関しては、料理が余ったらその分の費用はムダになってしまいます。

そのため、通夜ぶるまいや精進落としへの参加者を事前にはっきりさせておきましょう(ただし、料理が足りなくなった場合、追加の料理をお願いすると割高になることもあるので注意が必要です)。

また、必ずしもできるわけではありませんが、「飲み物でアルコールを出さない」「豪華な料理ではなく安価なお弁当を注文する」「葬儀社では食事を頼まず近くの飲食店を利用する」「立食形式にして配膳スタッフを削る」などの小ワザもあります。

にゃんきち

にゃるほど。
ごく親しい家族だけなら食事や返礼品をつけない選択肢もあるんですね。

オプションは極力つけないこと

にゃんきち

湯灌(※15)供花(※16)出棺用の花など、「必要不可欠ではないが必ず勧められるオプション」についてはいかがでしょうか?

こちらも費用をおさえる前提でお願いします。

関西の葬儀社で働く田中さん

費用をおさえたいなら、オプションは極力つけないことです。

たとえば、湯灌は必須ではありません。

「病気によってお顔の色が著しく変色している」「目や口が開いたまま硬直してしまっている」など、どうしても気になるとき以外は必要ないと思います。

ただ、素人だと故人を死装束などに着替えさせるのが難しいので、着替えだけ葬儀社にお願いするのもありでしょう。

また、メイクやヘアセットならプロに頼まずご遺族が施すことも多いですよ。

中部の葬儀社で働く高橋さん

供花は、親族にお願いして出してもらうと費用を浮かせることができます。

また、出棺用の花や花束は追加しなくていいと思います。

棺に入れる用なら、祭壇を飾っていた花や供花を切って使えば事足りますし、棺に乗せる花束は必須じゃないので、なくても大丈夫なんです。

関東の葬儀社で働く小川さん

式場入口の看板や、式場への道案内看板を勧められることもありますが、規模の小さい家族葬なら基本的に不要だと思います。

参列者への案内は、LINE・メール・電話・FAXなどで済ませられますしね。

にゃんきち

あくまでもオプションなので、減らせば減らすほど費用をおさえられるということですね。

※15
湯灌の内容は葬儀社によってさまざまですが、ご遺体の洗体・洗髪・着替え・ひげそり・整髪・メイクなどが一般的な流れです。

※16
供花は、祭壇の周りや式場の入り口に飾る花のことです。喪主・親族・その他参列者など、希望すればだれでも贈ることができます。

お坊さんは派遣会社が一番安い

にゃんきち

菩提寺がない場合(※17)、どうやってお坊さん(お寺)を探せばいいでしょうか?

こちらも費用をおさえる前提でお願いします。

関東の葬儀社で働く小川さん

方法は3つあります。

ひとつは、近くのお寺を回って探す方法。

この場合、各お寺の住職と実際に話してみて、お布施などの費用面も相談しつつ、気に入ったお寺にお願いすることになります。

ふたつめが、葬儀社に紹介してもらう方法。

この場合、「お布施の金額をおさえたい」という希望を伝えれば、希望に近いお寺を紹介してもらえるかもしれません。

また、インターネットを中心に運営しているお坊さんの派遣会社(※18)に依頼する方法もあります。

費用を重視するのであれば、これが一番いい選択肢かもしれません。

葬儀社に紹介してもらう場合、お布施の相場は30万~40万円程度ですが、派遣会社であれば15万~20万円程度で済むこともありますからね。

九州の葬儀社で働いていた田中さん

なかには、自身の宗派を確認せずにお坊さんをお願いして後からトラブルになることもあります。

決まったお寺がない場合でも宗派は確認できますので、先にしっかり確認しておくようにしましょう(※19)

にゃんきち

にゃるほど。
「お布施は安くできない」というイメージがありましたが、やり方によっては費用をおさえられるんですね!

※17
菩提寺がある場合は、基本的に菩提寺のお坊さんに依頼することになります。この場合、費用のことは直接菩提寺に相談してみるしかありません。

※18
お坊さんの派遣会社で代表的なところとしては、『お坊さん便』『てらくる』『お坊さんjp』などがあげられます。

※19
宗派がわからない場合は、本家に確認してみてください。それでもわからない場合は戒名や法名から判断できます。詳細は、以下のページを参考にしてみてください。
All About「戒名を見れば宗派がわかる?!戒名の違い」
https://allabout.co.jp/gm/gc/67400/2/

家族葬の流れと喪主側がやるべきこと一覧

にゃんきち

現実問題、故人がお亡くなりになったあとは、どういった流れで葬儀の準備を進めていけばいいのでしょうか。

多くの方がはじめてのご経験ですから、「いつなにをやるのか」わからないことも多いと思います。

ここでは、家族葬の流れや、葬儀が終わるまでにやるべきことをまとめてみました(今回ご協力いただいた葬儀社スタッフのみなさんのご意見をもとにまとめています)。

ご逝去日

病院で死亡した場合、医師に死亡診断書の作成を依頼する(※20)

近しい親族に連絡する

葬儀社に連絡する

医師から死亡診断書を受け取る

退院手続きを行う(入院費は後日改めて支払いに行く)

葬儀社のスタッフが、自宅か安置所にご遺体を搬送・安置する

お坊さんの手配をする

葬儀の打ち合わせを行い、葬儀日時や葬儀内容を決める

親族や故人の関係者・職場などへ連絡する

※20
自宅で死亡した場合は、かかりつけ医に連絡し、死亡診断書を書いてもらう必要があります。かかりつけ医がいない場合は、警察署に連絡してください。警察署員が訪ねてきたら、現場検証や遺族に対する事情聴取が行われますが、「とくに事件性がない」と判断されれば、死体検案書が発行されます(死体検案書と死亡診断書の内容は基本的に同じです)。

ご逝去日の翌日以降

葬儀社のスタッフが死亡届の提出・火葬許可申請を代行する

葬儀の準備をする(納棺時に一緒に納めるものや遺影の準備、供花の手配、受付担当者の決定など)

お寺へあいさつに行く(菩提寺がある場合、なおかつ可能な場合のみ)

お通夜当日

納棺に立ち会う

式場へ向かう

お通夜について葬儀社と打ち合わせを行い、段取りを確認する

供花や弔電(※21)の確認

お坊さんや参列者へあいさつする

お通夜が執り行われる

通夜ぶるまい(喪主は参列者にあいさつして回る)

※21
式に参列できない方がお悔やみの気持ちを込めて送る電報です。

告別式・火葬当日

式場に向かう

告別式について葬儀社と打ち合わせを行い、段取りを確認する

供花や弔電の確認

お坊さんや参列者へあいさつする

告別式が執り行われる(式中に喪主のあいさつあり)

故人を霊柩車に乗せて火葬場へ移動(喪主は霊柩車に同乗、ほかの参列者はマイクロバスなどで移動)

火葬場で最後のお別れをする

火葬

遺骨を骨壷に入れる(骨上げ)

骨壷と火葬許可証(火葬済である証明が記された火葬許可証)を受け取る

式場に戻り初七日の法要を行う

精進落とし

お坊さんへお布施を手渡す

骨壷を持って帰宅する

にゃんきち

にゃるほど。
だいたいの流れはわかりました。

関東の葬儀社で働く小川さん

ただ、細かい内容や順序は地域・葬儀社・お寺などによって異なります。

そのため、わからないことはなんでも葬儀社に聞いてみてくださいね。

トラブルを防ごう!家族葬のマナーに関するQ&A

にゃんきち

最後に、家族葬のマナーに関するお話を聞いてみました。

家族葬は、お呼びする方を限定する都合、なにかとトラブルになるケースも少なくないのだとか・・・。

ということで、ここからはトラブルを防ぐためのポイントをQ&A形式で紹介していきますね!

葬儀へお呼びしない方にはいつ訃報を知らせればいい?

関東の葬儀社で働く小川さん

色々な考え方があると思いますが、葬儀後にお知らせすればいいと思います。

電話か手紙で、「故人が亡くなったこと」「葬儀は家族葬で済ませたこと」「生前お世話になったことへの感謝の気持ち」などをお伝えすればいいでしょう。

関係性が薄い方の場合は、喪中ハガキで訃報を伝えるのみでもいいと思いますよ。

参列・香典・弔電・供花などを断りたいときの文面を教えて!

関東の葬儀社で働く小川さん

シンプルでOKなら、下記はいかがでしょうか。

佐藤 一郎様

実父が病気療養中でありましたところ、他界いたしました。
下記、ご報告を申し上げます。

故人氏名 鈴木 太郎(享年99歳)
続柄 実父
逝去日 令和元年10月1日2時22分

尚、この度の葬儀は故人ならびに遺族の遺志により、家族葬にて執り行うこととなりました。
御参列、御香典、御弔電、御供花などのご厚志は固くご辞退申し上げます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

鈴木 二郎

関東の葬儀社で働く小川さん

曖昧な表現をすると相手が判断に困ってしまうので、はっきり伝えることがポイントです。

参列をお断りしていたのにお通夜にお客さまが・・・!どう対応すればいい?

中部の葬儀社で働く高橋さん

よほどのことがなければそのままお通夜に参列してもらいましょう。

追い返すのはさすがに失礼に当たりますからね・・・。

香典・供花等はお断りしていたのに届いてしまった!どう対応すればいい?

中部の葬儀社で働く高橋さん

参列者が直接香典などをお持ちになった場合は断ることもできます(※22)が、届いてしまった場合は拒否せず受け取りましょう。

そして、葬儀後に電話または手紙でお礼を伝えます。

また、お香典や供花をいただいた場合はお返しの品物を送るべきだと思います。

49日の忌明けの時期にお礼の手紙を添えてお返しを送りましょう。

ただし、『返礼不要』の旨記載があった場合はお返しなしでもかまいません。

※22
香典などを辞退する場合は、葬儀社や受付の担当者とも必ず情報共有しておきましょう。

「友引の日に告別式」はやっぱりダメ?

中部の葬儀社で働く高橋さん

いいえ、そのようなことはありません。

友引の日には、「葬儀を行うと、死者が生きている人を連れて行ってしまう」という俗信がありますけどね・・・。

ただ、親族のなかに「友引を避けたい」と思う方がいたり、お寺や火葬場的によろしくなかったりすることがありますので、その場合、友引の日に告別式を執り行うのはやめておきましょう。

なお、お通夜は友引の日でも基本的に問題ありません。

家族葬の場合、参列者(おもに親族)はどのような服装で参列する?

関東の葬儀社で働く小川さん

男性も女性もいわゆる喪服を着用します。

男性の場合は、下記の点に注意してください。

  • いわゆる喪服・礼服とよばれるブラックスーツが基本
  • ワイシャツは白でレビュラーカラーのもの(ボタンダウンは避ける)
  • ネクタイおよび靴下は黒
  • 靴はストレートチップで内羽根式の黒革靴が最適(外羽根式でもOKだが、エナメル加工・ウイングチップ・金具付きは避ける)

女性の場合は下記の点に注意してください。

  • 洋装であれば黒色のアンサンブル・ワンピース・スーツのいずれかが基本
  • インナーやストッキングは黒
  • 靴はシンプルなデザインの黒パンプスが最適
  • 真珠および黒曜石のアクセサリーであればつけてもOK(ただし、二重の輪にならないよう着用すること)

男女の喪服の例

男女の喪服の例

まとめ

にゃんきち

長文にお付き合いいただきまして、ありがとうございました!

最後に今回紹介したポイントをおさらいしていきましょう!

家族葬とは?

  • 『族葬=親族や親しい方だけの小規模な葬儀』ではない、厳密な定義はない
  • 家族葬とその他の葬儀のちがい
    名称 参列者 主な内容 期間
    家族葬 親族や親しい人 お通夜告別式火葬 2日間
    一般葬 親族や親しい人に加え、会社関係者・友人・知人・近所の方など お通夜告別式火葬 2日間
    一日葬 親族や親しい人 告別式火葬 1日
    火葬式
    (直葬)
    親族や親しい人 火葬炉前で短いお別れ火葬 1日
  • 『家族葬=密葬』ではない。密葬は本葬があることが前提
  • 家族葬で呼ぶ範囲は故人・遺族次第(例、故人の祖父母・父母・配偶者・子供・子供の配偶者・孫・兄弟姉妹)

家族葬に向いているケース・向いていないケース

  • 家族葬に向いているのは、「一般的な葬儀(お通夜・告別式)を行いたいが、参列者を限定して小規模に済ませたい」ケース
  • 参列希望者が数十人以上なら一般葬がオススメ
  • 葬儀を1日で済ませて参列者の負担を減らしたいなら一日葬がオススメ
  • とにかく費用をおさえたいなら火葬式(直葬)がオススメ

家族葬のメリット

  • 参列者の対応に追われることが少ない(故人との時間をゆっくり過ごせる)
  • 事前に人数がわかっているので予想外の事態が起こりにくい(見積もりの金額と実際に請求される金額に差が出にくい)

家族葬のデメリット

  • 葬儀に呼ばなかった方とトラブルになる可能性あり
  • 後日、個別の弔問を希望する方が多かった場合、その対応が負担になることも
  • 一般参列者がいないことでかえって費用負担が大きくなる可能性あり

家族葬の費用相場

  • 葬儀社に支払う費用の相場は45万~105万円
  • 火葬場に支払う料金の相場は数千円~数万円
  • お布施の相場は15万~50万円
  • すべて合わせると60万~160万円

葬儀費用の調達方法と支払期限

  • 葬儀費用をどうやって支払う?
    • 香典
    • 故人の預貯金
    • 喪主や近い親族が支払う
    • 保険金で支払う
    • 葬儀ローンを組んで支払う
  • 葬儀費用の支払期限
    • 葬儀社への支払い・・・葬儀後7日~10日以内
    • 火葬場への支払い・・・葬儀当日
    • お坊さんへの支払い・・・葬儀当日
  • 葬儀社への支払いは、状況や相談次第で1ヶ月~2ヶ月延ばせる可能性あり

葬儀社の探し方

  • 葬儀社探しは、時間的にも精神的にも余裕があるときにはじめるべき
  • 幅広く探したい場合はインターネットで検索して探す方法がオススメ(例、Googleで「市区町村名 葬儀」などと検索)
  • 葬儀仲介会社はオススメできない(いい葬儀社にあたるかわからないため)

葬儀社のホームページをチェックするときのポイント

  • 『24時間365日対応』『事前相談可能』はマスト
  • 『プランの内容・金額・含まれているもの』や『追加料金の発生する内容・金額』が明記されているか
  • 式場・祭壇・料理などの写真が載っているか(ホームページに載っている写真が実際に使用される商品と異なる場合もあるので注意)

見積もりを取るときの注意点

  • 必ず複数社で見積もりを取ること
  • 見積もりを依頼するときに指定したい条件
    • 希望の葬儀プラン
    • 予算(決まっている場合のみ)
    • 対象者の居住地や入院している病院名
    • 宗教宗派
    • 希望の式場・希望の火葬場(特定の希望がない場合は、「民営か公営か」などでもOK)
    • 参列する親族の人数(仮でもOK)
    • 一般参列者の人数(仮でもOK)
    • 希望の日にち(すでに決まっている場合のみ)
    • 火葬場への移動手段(マイクロバスやタクシーなど)
    • 食事(通夜ぶるまいや精進落とし)の数(仮でもOK)
    • 返礼品(会葬御礼品や香典返し)の数(仮でもOK)
    • 棺・祭壇・骨壷・霊柩車などのランク(希望がある場合のみ)
    • その他オプションの有無・内容(希望がある場合のみ)

見積もりをみるときの注意点

  • 内容や金額がわかりやすいか
  • 見積りに含まれていること、含まれていないことが明記されているか
  • 追加料金発生の可能性がある項目について案内されているか
  • 連絡先・問い合わせ先が明記されているか
  • パンフレット等に、式場・祭壇・棺・骨壷・料理などの写真が載っているか(載っている写真が、実際に使用されるものと異なる場合もあるので要注意)

葬儀社へ行って相談するときのポイント

  • できれば実際に葬儀社へ行って相談してから決めたほうがいい
  • 相談時のチェックポイント
    • 応対してくれたスタッフの身だしなみ・態度・言葉遣い
    • 親身に相談に乗ってくれるか
    • こちらの質問に丁寧に答えてくれるか
    • 事務所の掃除が行き届いているか
    • 式場・霊柩車などは綺麗か

葬儀内容を決めるときのポイント(費用をおさえたい方向け)

  • 式場・火葬場は公営のほうが安い(住民料金が適用されるところだとより安くなる)
  • 祭壇・棺・骨壺・霊柩車は一番安い商品(もしくは追加料金のかからない商品)を選ぶこと
  • 食事(通夜ぶるまい・精進落とし)の節約ポイント
    • 香典を辞退したうえですべてなしとする
    • 精進落としのみにする
    • 参加者を事前にはっきりさせておく(あまりが出ないように)
    • 飲み物でアルコールを出さない
    • 豪華な料理ではなく安価なお弁当を注文する
    • 葬儀社では食事を頼まず近くの飲食店を利用する
    • 立食形式にして配膳スタッフを削る
  • 返礼品(会葬御礼品・香典返し)の節約ポイント
    • 香典を辞退したうえですべてなしとする
    • お香典でまかなえるものを選ぶ
  • 湯灌はどうしても気になる場合以外つけない(着替えだけお願いして、メイクやヘアセットを遺族が施すのもひとつの手)
  • 供花は親族に出してもらうよう頼んでみる
  • 出棺用の花などは追加しない(祭壇を飾っていた花や供花を切って使う)
  • 式場入口の看板や式場への道案内看板はつけない(家族葬なら不要)
  • お坊さんは、インターネットを中心に営業しているお坊さんの派遣会社に依頼する
にゃんきち

いかがでしたか。

今回の記事で、家族葬について基本的なことはおわかりいただけたのではないかと思います。

なんとなく、「家族葬でいいか・・・」と選ばずに、家族葬のことをよく理解したうえでよく検討してみてくださいね。

この記事が、あなたの葬儀選びの参考になれば幸いです。

また、今回ご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!

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