納骨堂選びで失敗しないための35個のポイント!今まさにお墓選び真っ只中の筆者が自分のためにまとめたノウハウ

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納骨堂とは?他の墓との違いや費用・選び方をプロが解説

「お墓は安くない買い物だから、失敗したくない・・・」

「永代供養をすると遺骨はほかの方の遺骨と一緒になって、ごちゃまぜにされてしまうの?」

「納骨堂はいくらぐらいの費用がかかるものでしょうか?一般のお墓よりは安いと聞いたのですが・・・」

2040年には年間168万人もの方が亡くなるといわれている少産多死社会の日本。

すでに一部の地域では墓地不足が問題になっています。

そこで人気が出てきているのが納骨堂です。

一般のお墓(一般墓)はなかなか手が出ないけれど、納骨堂ならなんとか変えるかもしれない・・・という方が多いのではないでしょうか。

でも、この納骨堂、当たり前ですが、いいことばかりではありません。

お値段だけみれば、納骨堂は一般墓よりだいぶお安いですが、実際に納骨堂にしてみたところ、「しばらくするとほかの方のご遺骨と一緒になって合祀されてしまう・・・」または「お盆などの混雑時には長めの待ち時間が発生してしまう・・・」といった不満を抱える方も多いのです。

納骨堂についてネットで調べていくと、いい点ばかり説明されているホームページをみかけますが、納骨堂にして後悔している方がいることも忘れてはいけません。

たしかに納骨堂は費用面で魅力的です。
しかし、実際に購入する前には具体的にどんなマイナス面があるのかをきちんと理解しておく必要があります。

今回、私たち『ゆたかに編集部』としては、納骨堂のメリットデメリットも包み隠さずお伝えしていきたいと思います。

納骨堂の販売が目的でなければ、否定も目的ではありませんので、その点はご安心くださいね。

仏事業界歴にお勤めの方はもちろん、石材店や現役葬儀社の社員、さらには住職の方にもインタビューを行い、「実際のところ納骨堂ってどうなの?」という視点で解説をしていきたいと思います。

というわけで、こんにちは。
お墓の問題にまさに今現在ぶつかっている終活ポータルサイト『ゆたかに』の運営者、木村です。

実は我が家もまさにお墓の問題を抱えている真っ最中。

公私ともにお墓について勉強する日々を過ごしています。

私自身、納骨堂はお墓の選択肢として第一候補といってもいいぐらいのお墓の形ではないかと考えています。

やはり、一般墓よりもだいぶリーズナブルですし、室内で快適にお参りできます。
またアクセスのいいエリアにある納骨堂も多いです。

ただ、その一方で、デメリットがあるのもこれまた事実。

先ほどお伝えした合祀や待ち時間の問題にくわえ、納骨スペースに限りあるため納骨できるご遺骨の数に制限あったり納骨堂の経営に不安があったりするお寺も少なくありません・・・。

いくらリーズナブルといっても、私のような庶民からすると一生のうちに何度とない買い物です。

購入した途端にお寺が潰れたりしたら目も当てられません。

でも、私のような素人からしたら、どんな点に注意して納骨堂を選ぶべきなのかよくわかりませんよね。

お寺に見学に行ったとしても、リアルなお話は聞けないでしょう。

つまり、【必要なのはプロの視点】です。
プロの視点で、納骨堂のメリット・デメリットにはじまり、もし購入するとしたらどこをみればいいのかがわかれば、後悔することもなくなるはずです。

そこで今回は、私たち『ゆたかに編集部』が取材に取材を重ね、仏事業界歴20年のベテランや現役の住職、お寺の職員、葬儀社や石材店の社員はもちろん、仏教系大学の教員にまで徹底したインタビューを行い、これさえチェックしておけば納骨堂選びで失敗しないチェックリストをお作りしました。

このチェックリストは、今お墓選びで悩んでいる私がまさに求めていたノウハウを形にしたものです。

読んで損はないはずですから、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

それでは、さっそくここから本編へ入っていきたいと思います!

編集者
  • 木村 澪子

    木村 澪子

    テレビ、ネットメディアの取材歴15年。インタビュー取材を通して「家計に無理のない選択とは何か?」を追求し、主婦目線で情報をお届けすることをモットーにしております。両親の終活、姑の介護が現在進行中。家族は夫・娘・カブトムシの幼虫。

今回の記事制作ご協力いただいた方々
  • 影山 理恵さん

    終活アドバイザーの影山理恵さん

    仏事業界歴20年。葬儀・お墓・仏壇・返礼品などを取り扱う仏事の総合企業にて15年間勤務後、葬儀・お墓・仏壇のポータルサイトを営むエンディング業界の大手上場企業にて勤務していました。現在はフリーの終活アドバイザーとして活動中です。

  • 小石真白さん

    九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

    大分県の臨済宗妙心寺派のお寺でアシスタントとして活動しています。父は住職で、2019年3月からアシスタントとしての活動を開始しました。葬儀やお布施、納骨堂などお寺に関する質問にお答えします。

  • 北野誠一さん

    石材店の営業として働く北野誠一さん

    首都圏の石材店で10年間勤務し、墓所・墓石のことは全て担当しております。近年では、永代供養墓や墓じまいのご相談も多く受けています。「供養の形が変わっても、お客様の故人を想う気持ちは変わらない」をモットーに、お客様に一番合った供養の形を提案しています。時代の変化に供養業界もついていけるようにと常にアンテナを張っています。

  • 小川竜雲さん

    関東の葬儀社で働く小川竜雲さん(葬祭ディレクター技能審査1級)

    約20年間 葬祭業に関わっています。大手互助会系の葬儀社勤務を経て、現在は神奈川県を中心に展開する葬儀社の管理者をしています。葬儀の事前相談・遺体搬送・打ち合わせ・司会進行など、お葬式に関する知識や経験はそれなりにあるつもりです。終活系の記事も多数執筆しております。

  • 釋じょうほうさん

    仏教系大学の教員・僧侶の釋じょうほうさん

    僧侶として25年の活動歴があり、これまで1,000名以上の方々のお葬式を導師としてお勤めしてまいりました。現在は、仏教系大学の教員として教育・研究に携わりつつ、宗派内外の各種研修会・講演会などの講師やライターとしても活動しています。

  • 山野さくらさん

    住職の山野さくらさん

    お寺に生まれ育ち、現在3世代で田舎のお寺に暮らしています。
    得度を受けて、住職の資格も持っています。

にゃんきち

司会進行は、『ゆたかに』のメインキャラクターである僕ことにゃんきちが務めさせていただきます!

みなさん、よろしくお願いいたします!

そもそも納骨堂とは?一般墓との違いやメリット・デメリット

にゃんきち

納骨堂って、そもそもどんなお墓のことを指すのでしょうか?

なんとなく、「室内のお墓かな・・・」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、よくわからない方がほとんどでしょう。

まずは、その他のお墓との違い、メリット・デメリット、どんな場合に納骨堂が向いているのか、葬儀業界のみなさんに説明してもらいました。

一覧でわかる!納骨堂とほかのお墓とのちがい

納骨堂と一般墓はここがちがう

引用 吾妻橋 天空陵苑https://tenkuryouen.com/index.html

にゃんきち

納骨堂は、その他のお墓となにが違うのですか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

一言ではいえないので、代表的な違いを一覧にまとめてみたいと思います。

※下の画像はタップで大きくなります。

項目 一般墓 納骨堂 樹木葬 合祀墓
イメージ 一般墓イメージ 納骨堂イメージ 樹木葬イメージ 合祀墓イメージ
特徴 一般的なお墓。墓石を建て、その下に遺骨を埋葬する。 遺骨を納める施設。ロッカー型・仏壇型・自動搬送型などさまざまなタイプがある。 墓石ではなく、樹木や草花のまわりに遺骨を埋葬する。 大きなお墓に複数人の遺骨を埋葬(保管)する。
お墓の場所 屋外が多い 屋内が多い 屋外 屋外か屋内
遺骨の保管(埋葬)方法 最初から最後まで個別に埋葬(後継者がいなくなった場合は合祀されることも)
  • 最初から最後まで個別に保管
  • 一定期間、個別に保管された後に合祀
  • はじめから合祀
  • 最初から最後まで個別に埋葬
  • 一定期間、個別で埋葬された後に合祀
  • はじめから合祀
合祀
掃除などのメンテ 必要 原則不要 原則不要 原則不要
保管(埋葬)できる遺骨の数 お墓の大きさや埋葬方法によって異なるが、ほかの種類のお墓より多い傾向がある 納骨堂やプランによって異なる
(1~8霊など)
樹木葬やプランによって異なる
(1~2霊など)
原則として1霊ずつ
金額の相場 100万~300万円 20万~300万円 20万~100万円 3万~30万円
管理費等の相場
(年間)
5,000~3万円 0~2万円 0~2万円 基本的になし

引用 吾妻橋 天空陵苑https://tenkuryouen.com/index.html
引用 奥多摩霊園http://www.ohnoya.co.jp/cemetery/search_other/198okt/sakura_family_withpet.shtml
引用 永代供養墓普及会https://eitaikuyou.net/eitaikuyo

にゃんきち

ふむふむ。
それぞれ微妙なちがいがあるんですね。

ちなみに合祀とはなんでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

合祀とは、ほかの方のご遺骨と一緒に埋葬(保管)する方法です。

ほかの方のご遺骨と混ざってしまうので、合祀後はご遺骨を取り出すことができません。

お墓は合祀するタイプのほうが費用を安くおさえられますが、本当に合祀していいかをよく考えたほうがいいですね。

にゃんきち

にゃるほど・・・。

納骨堂のメリット

納骨堂のメリット・デメリット一覧

にゃんきち

では、納骨堂のメリットについて教えてください。

どんなメリットがありますか?

住職の山野さくらさん

このご時世ですから、お墓の後継者が必要ない点はメリットだと思います。

契約期間の満了後や、後継者がいなくなった場合は合祀されてしまいますが、その後もずっと供養してもらえますからね。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

一般墓の相場は100万円~、納骨堂の相場は20万円~なので、一般墓よりリーズナブルです。

また、管理費等のランニングコストも一般墓よりおさえることができます。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

納骨堂は、一般墓にくらべて立地のいい地域にあることが多いです。

また、屋内の施設なので、天候に左右されず快適にお墓参りができますし、掃除や草むしりなどの手間がかかりません。

にゃんきち

ふむふむ。
一般のお墓にくらべて管理が楽なのに、リーズナブルなんですね!

納骨堂のデメリット

にゃんきち

では、デメリットについてはいかがでしょうか?

石材店の営業として働く北野誠一さん

納骨堂の場合、一定期間、個別で保管された後 合祀されるケースが多いのですが、合祀後はご遺骨を取り出すことができません。

つまり、改葬(お墓の引越し)分骨などができなくなってしまいます。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

ご遺骨を個別で保管する場合、納骨できる数に限りがあります。

うちの納骨堂だと、最大8柱(はしら)までです。

一般墓の場合、大きいと50柱埋葬できますから、納めたいご遺骨の数が多い場合は一般墓のほうが向いているかもしれませんね。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

納骨堂の建物が老朽化したり、災害で損壊した場合にどうなるのか、という不安はあります。

建て替えや修繕まで想定した契約になっていないことが多いので、注意が必要です。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

お彼岸やお盆の時期にお参りに行くと、混雑で待たされます。

にゃんきち

ふむふむ。やはりいろいろと不安な点もあるのですね・・・。

納骨堂に向いているのは負担を減らしたいがいきなり合祀は避けたい人

納骨堂に向いているのはこんな人

にゃんきち

ここまでうかがった納骨堂のメリット・デメリットをもとに、「どんな人が納骨堂に向いているか」をまとめてみました!

  • お墓の費用をおさえたいが、いきなり合祀されるのは抵抗がある
  • お墓の後継者がいない
  • お墓のメンテナンスなどの負担をできるだけなくしたい
にゃんきち

「お墓の費用や管理の負担を減らしたいけれど、いきなり合祀するのは避けたい」という方に向いているんですね。

その他のお墓(一般墓・樹木葬・合祀墓)のほうが向いているのはどんな場合?

にゃんきち

一方で、一般墓に向いているのはどんなケースでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

納骨堂によっては、一定期間、個別で保管された後に合祀されてしまいます。

ご遺骨を永代にわたって個別埋葬したい場合は一般墓を検討したほうがいいかもしれません。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

納骨堂だと、入れられるご遺骨は最大8柱程度の納骨堂が多いので、将来的に多くのご遺骨を納めたい場合は一般墓のほうが向いていると思います。

にゃんきち

にゃるほど。
永代にわたり多くのご遺骨を個別埋葬したい場合は一般墓のほうが向いているということですね。

では、さきほどお話に出てきた樹木葬合祀墓についてはいかがでしょうか?

樹木葬・合祀墓が向いているケースについて教えてください。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

納骨堂よりも費用をおさえたい方に向いています。

とくに、はじめから合祀するタイプであれば、数万円程度から購入可能です。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

後継者がいない独り身の方や合祀に抵抗がない方ですね(樹木葬の場合、必ずしも合祀されるとはかぎりません)。

にゃんきち

ふむふむ。費用は、【合祀墓<樹木葬<納骨堂<一般墓】の順で高くなると。

しかし、費用が安いほど、合祀されたりほかのご遺骨と一緒に保管(埋葬)されたりするパターンが多いので注意が必要ですね。

ホームページに掲載されている費用を鵜呑みにしてはいけない

納骨堂でかかる費用の種類と相場

にゃんきち

納骨堂のホームページをみてみると、『一基100万円』『一基80万円』といった金額が書かれていますよね。

費用はこれのみでしょうか?

石材店の営業として働く北野誠一さん

いえ、ほかに管理費(護持費)がかかります。年間数千円~2万円ほどです。

個別保管の間は毎年発生しますが、合祀後は不要になります。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

納骨時に納骨手数料が必要なこともあります。

費用は、3万~5万円程度ですね。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

納骨時、お坊さんを呼んで供養をお願いする場合は、お布施(謝礼)として3万~5万円程度かかります(※)

また、納骨堂に併設されている法要部屋を利用する場合は、その利用料がかかります。こちらは数千円程度ではないでしょうか。

にゃんきち

にゃるほど。
なんだかんだでお金がかかるんですね・・・。

毎年管理費は地味に痛い。


このときにお願いするのは、納骨供養や開眼供養です。ただ、開眼供養が必要なのは仏壇型の場合のみです(使用する仏壇に魂入れをするため)。納骨供養と開眼供養を両方依頼する場合は、それぞれに対してお布施が必要です(例、納骨供養で3万円、開眼供養で3万円)。

納骨堂の種類別解説と人気の納骨堂の紹介

納骨堂の種類ごとのちがい一覧

引用 南春寺 屋内納骨堂「光明」http://www.nanshunji.com/koumyou.html

にゃんきち

ここまで、『納骨堂』とひとくくりにして話を聞いてきましたが、納骨堂にもいくつか種類があるんですね。

どの種類が人気なのでしょう?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

人気なのは、ロッカー型仏壇型自動搬送型ですね。

にゃんきち

にゃるほど。
それぞれ、どんな納骨堂なのかくわしく教えてください!

費用をおさえられるが簡素になってしまうロッカー型

にゃんきち

まずはロッカー型の特徴やメリット・デメリットを教えてください。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

ロッカー型は、扉付きの棚に遺骨を納めるタイプの納骨堂です。

※下の画像はタップで大きくなります。

ロッカー型納骨堂

ロッカー型納骨堂-納める

引用 南春寺 屋内納骨堂「光明」http://www.nanshunji.com/koumyou.html

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

仏壇型、自動搬送型に比べて、費用をおさえられる一方で、納めることのできる遺骨の数に限りがあります。

ひとり用や夫婦用などが多いです。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

遺骨をロッカーの中に入れているような印象を受けるので、人によっては抵抗を感じると思います・・・。

石材店の営業として働く北野誠一さん

ロッカー型の場合、お参りのときに扉を開けられないところが多いです。

そのため、扉の前で手を合わせることしかできないので、物足りなく感じる方も多いと思います。

ただし、一部のロッカー型の納骨堂の場合、扉の前に写真・お花などを置けるスペースがあったり、参拝用のスペースが設けられていたりするので、ご検討中の納骨堂に問い合わせてみるといいと思います。

にゃんきち

にゃるほど。
費用はおさえられるけれど、納められるご遺骨の数が限られたり、お参りが簡素になってしまったりする傾向にあるんですね。

都内の人気納骨堂(ロッカー型)

にゃんきち

ここで都内のロッカー型納骨堂をいくつか紹介します(※)

紹介の基準は、とくにネット上でクチコミの多かった納骨堂というだけですから、当サイトが以下の納骨堂を推奨しているわけではありません。

名称 宗教・宗派 契約期間 契約期間満了後
(※)
金額 護持費・管理費
クリプタ板橋セントソフィア 不問 定められていない 永代供養墓にて合祀 1霊用...48万円
2霊用...96万円
年間1万円(1霊あたり)
目黒駅前大師堂 不問 33年間 永代供養墓にて合祀 1~4霊用...28万~35万円 年間6,000円
天妙国寺 永代供養納骨堂 鳳凰堂 不問 33年間 永代供養墓にて合祀 1霊用...20万円~
2~4霊用...50万円~
4~8霊用...120万円~
なし(左記の金額に含まれる)
南春寺 不問 定められていない 永代供養墓にて合祀 1霊用...38万円
2霊用...50万円
3霊用...60万円
年間1万2,000円
伝燈院 麻布浄苑
(屋内納骨堂)
不問 50年間 永代供養墓にて合祀 1霊用...75万~90万円
2霊用...120万~150万円
4霊用...150万~260万円
1霊用...50年間で10万円
2霊用...50年間で12万5,000円
4霊用...50年間で15万~20万円


インターネット上でとくに人気があった(クチコミが多かった)都内のロッカー型納骨堂を紹介しています。


契約期間が定められていない場合は、後継者がいなくなったタイミング(護持費・管理費などが支払われなくなったタイミング)で合祀されます。

豪華だが費用が高めの仏壇型

にゃんきち

では、仏壇型についてはいかがでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

仏壇型は、上に仏壇があり、下に遺骨を納めるスペースがあります。

※下の画像はタップで大きくなります。

仏壇型納骨堂

仏壇型納骨堂-上の仏壇

引用 関東門跡別院 満足院https://manzo9.net/noukotsudou/

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

一基ずつ横並びとなっていますが、縦一列は個別のスペースを確保できますし、位牌・お花・写真などを置けるスペースもあります。

石材店の営業として働く北野誠一さん

ロッカー型より遺骨を納めるスペースが広いので、家族全員で入ったり、子どもに受け継ぐことができたりします。

また、ロッカー型より見た目も豪華なので、参拝者の満足感も高くなりますね。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

ほかの種類の納骨堂より、お値段がはります。

営利納骨堂(※)だと200万円以上することもあります。

にゃんきち

にゃるほど。
ロッカー型より広く・豪華になる反面、料金が高くなってしまうんですね・・・。


利益を上げることを目的に営業している納骨堂です。経営母体が寺院であっても、経営自体は民間の会社が行っているケースが多いです。

都内の人気納骨堂(仏壇型)

にゃんきち

ここで都内の仏壇型納骨堂についていくつかご紹介します(※)

先ほどと同様に、紹介の基準は、とくにネット上でクチコミの多かった仏壇型納骨堂というだけですから、当サイトが以下の納骨堂を推奨しているわけではありません。

名称 宗教・宗派 契約期間 契約期間満了後
(※)
金額 護持費・管理費
東福院 四ッ谷納骨堂 在来仏教 13年間 永代供養墓にて合祀 1霊用...50万円~
2霊用...100万円~
なし
関東門跡別院満足院 浄光殿 不問 定められていない 永代供養墓にて合祀 1~3霊用...150万~160万円
1~6霊用...220万円
1~3霊用...年間1万5,000円
1~6霊用...年間2万円
正善寺 調布霊廟 不問 33年間 永代供養墓にて合祀 1~6霊用...200万円
1~9霊用...250万円
年間1万2,000円
應慶寺納骨堂 不問 定められていない 永代供養墓にて合祀 1~3霊用...170万円
1~6霊用...240万円
年間1万円
築地本願寺和田掘廟所 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 定められていない 永代供養墓にて合祀 1~3霊用...200万円
1~6霊用...300万円
1~3霊用...年間3万円
1~6霊用...年間4万円


インターネット上でとくに人気があった(クチコミが多かった)都内の仏壇型納骨堂を紹介しています。


契約期間が定められていない場合は、後継者がいなくなったタイミング(護持費・管理費などが支払われなくなったタイミング)で合祀されます。

コスパはいいが老朽化が心配な自動搬送型

にゃんきち

では、自動搬送型についてはいかがでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

遺骨が納められている収蔵庫と参拝スペースが分かれているタイプの納骨堂です。

参拝者が、参拝スペースのパネルに専用カードをかざすと、収蔵庫から、お家の遺骨を納めた厨子(遺骨を入れる箱状の仏具)が運ばれ、そこでお参りをします。

※下の画像はタップで大きくなります。

自動搬送型納骨堂

自動搬送型納骨堂-厨子

引用 蔵前陵苑https://kuramae-ryoen.jp/facility

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

ロッカー型や仏壇型より、多くのご遺骨を納骨できます。

とはいえ、数が増えてくると、骨壷ではなく骨袋での納骨になることも多いです。

石材店の営業として働く北野誠一さん

参拝スペースで、故人の名前・戒名・遺影をモニターに映すなど、これまでにないサービスを展開している納骨堂もあります。

しかし、機械に頼る部分が多いので、その他のタイプより老朽化に対する懸念が強いです。

将来的に機械の取り替えが必要になったら、管理費だけでその費用をまかなえるのか疑問です・・・。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

参拝スペースが共用となるため、すでにお花が用意されているケースが多く、手ぶらでお参りできます。

ただ、参拝スペースが少ない納骨堂だと、混雑時に待ち時間が長くなります。

にゃんきち

にゃるほど。
もっともコスパがよさそうですが、機械仕掛けなので老朽化が心配なんですね。

都内の人気納骨堂(自動搬送型)

にゃんきち

ここで都内の自動搬送型納骨堂についていくつかご紹介します(※)

紹介の基準は、とくにネット上でクチコミの多かった自動搬送型の納骨堂というだけですから、当サイトが以下の納骨堂を推奨しているわけではありません。

名称 宗教・宗派 契約期間 契約期間満了後
(※)
金額 護持費・管理費
新宿御苑前聖陵 不問 定められていない 永代供養墓にて合祀 1基...90万円(原則として人数制限なし) 年間1万5,000円
吾妻橋天空陵苑 不問 13年~33年間 永代供養墓にて合祀 1~8霊用...68万~78万円
1霊用...35万円
2霊用...45万円
1~8霊用...年間1万5,000円
1霊用・2霊用...19万5,000円(13年分)
蔵前陵苑 在来仏教 定められていない 永代供養墓にて合祀 1~8霊用...85~98万円 年間1万2,000~1万3,000円
ひかり陵苑 不問 50年間 永代供養墓にて合祀 1~8霊用...85万~105万円 年間1万5,000円~1万8,000円
應慶寺 目黒御廟 不問 定められていない 永代供養墓にて合祀 1~8霊用...86万~140万円 年間1万5,000円


インターネット上でとくに人気があった(クチコミが多かった)都内の自動搬送型納骨堂を紹介しています。


契約期間が定められていない場合は、後継者がいなくなったタイミング(護持費・管理費などが支払われなくなったタイミング)で合祀されます。

納骨堂の探し方と絶対にチェックしておきたい35のポイント

納骨堂を探すときは情報収集が必須

にゃんきち

納骨堂のメリット・デメリットや種類についてはよくわかりました。

では、いざ納骨堂を購入しようとなったときに、どのように納骨堂を探せばいいのかを教えてください。

探すのはインターネットが便利

にゃんきち

まず、納骨堂はどのように探すのが効率的ですか?

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

インターネットで『市区町村名 納骨堂』と検索して探すのがカンタンだと思います。

地域ごとに納骨堂をまとめて紹介しているホームページもありますので、そちらも活用してみてください。

そのほかの手段としては、地域の葬儀社にいい納骨堂を紹介してもらうのもいいかもしれません。

仏教系大学の教員・僧侶の釋じょうほうさん

自分や家族がお参りすることをふまえ、通いやすい場所を選ぶようにしましょう。

また、納骨堂までの交通手段は車より電車・バス優先で考えたほうが無難です。

高齢になると、免許を返納する可能性もありますからね。

にゃんきち

にゃるほど。
インターネットで参拝者が行きやすい地域の納骨堂を探すということですね。

納骨堂を選ぶ前に知っておきたい35のチェックポイント

にゃんきち

希望する地域の納骨堂をピックアップできたら、次はどうすればいいでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

いくつか気になっている納骨堂へ見学に行くことをオススメします。

にゃんきち

見学に行って、気に入った納骨堂があれば購入という流れでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

いえ、納骨堂の雰囲気や見た目だけで判断するのは危険です。

確認しておくべき点はたくさんありますから。

ホームページ・パンフレット・電話問い合わせ・見学などを駆使して必要な情報を確認してほしいですね。

にゃんきち

にゃっ・・・、にゃるほど・・・。

具体的に、どんなことを確認すればいいのでしょうか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

そうですね・・・。
かなりたくさんの確認事項があるので、一言では説明できません・・・。

にゃんきち

にゃるほど。
ではここから、納骨堂を選ぶうえで調べておきたいことについて、ジャンル別に教えていただきたいと思います!

ここからは、みなさんにうかがった内容をチェックリスト形式にまとめてみました。

費用や支払いについてのチェックポイント

費用や支払いについて
1 一基あたりの金額とその内訳
2 管理費や護持費の金額と支払時期
3 その他の費用とその内訳
4 クレジットカードとローンの利用の可否
5 管理費や護持費が発生する時期

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

費用は、ホームページに大きく載っている金額だけで済むとは思わないでください。

管理費(護持費)や納骨手数料など、その他の費用も含め、合計でいくらかかるのか確認しましょう。

石材店の営業として働く北野誠一さん

管理費(護持費)は、毎年支払う納骨堂と、はじめに数年分を一括で支払う納骨堂があるので注意してください。

また、納骨時ではなく契約時から管理費(護持費)が発生する納骨堂も多いので、こちらもご注意くださいね。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

一部の納骨堂は、仏具の購入が別途必要です。

この場合、納骨堂で購入するより自分たちでそろえたほうが安くあがることが多いですよ。

納骨堂の施設についてのチェックポイント

納骨堂の施設について
6 納骨堂のタイプ(ロッカー型・仏壇型・自動搬送型等)
7 場所や実際の行き方
8 バリアフリーの有無
9 駐車場の有無・台数
10 納骨堂の施設の内容(参拝スペース・休憩スペース・法要室・会食室・合祀用の永代供養墓等)
11 納骨堂の建設時期
12 お参り方法・お参りのルール
13 周辺環境(騒音・街の清潔さ)
14 建造物の老朽化の進度
15 掃除は行き届いているか

石材店の営業として働く北野誠一さん

通うことを想定し、電車・バスなどの公共交通機関を使って行き方を確かめましょう。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

納骨堂までの行き方や納骨堂内での移動については、足腰が弱くなって、車椅子でお参りに行かざるを得なくなった状態をイメージしてみてください。

たとえば、「納骨堂までの道のりに階段や坂道がないか」「納骨堂内にエレベーター・スロープ・多機能トイレ等が完備されているか」といった細かい点もチェックしてみましょう。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

お参りに関しては、『お供え不可』『供え物の持ち帰り必須』『線香禁止』などのルールがそれぞれありますので、事前に調べておきましょう。

納骨・合祀・供養についてのチェックポイント

納骨・合祀・供養について
16 一基あたりの納骨可能な霊数
17 親族の納骨の可否(何親等の遺骨まで納骨できるか)
18 ペットの納骨の可否(ペットがいる場合)
19 契約期間(=個別での保管期間)
20 契約期間満了後の遺骨の処遇
21 契約期間が開始時期
22 管理費や護持費の滞納後の対応
23 お坊さんによる供養や合同法要の有無・頻度

石材店の営業として働く北野誠一さん

納めるご遺骨の数は、骨壺ではなく骨袋に入れたり、粉骨したりすることで増やせることがあります。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

契約期間の決まっているタイプの場合、契約期間満了後は、永代供養墓で合祀されるケースが多いです。

ただし、管理費の支払いがしばらく滞った場合、その時点で合祀されたり、ご遺骨を返却されたりすることもあるので注意しましょう。

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

契約期間の開始時期は納骨堂によって異なります。

『契約時』『はじめて遺骨を納骨するとき』『最後の遺骨を納骨するとき(※)』など、タイミングはさまざまです。

とくに、契約時から契約期間がはじまる場合、納骨まで時間が空いてしまうと、個別の保管期間が短くなってしまうので気をつけてください。


たとえば、2霊の遺骨を納骨できる納骨堂の場合、最初のひとつが2020年に納骨され、2つ目が2025年に納骨されたとしたら、2025年の納骨時点から契約期間がカウントされます。

経営母体についてのチェックポイント

経営母体について
24 経営母体
25 経営母体の宗教・宗派
26 宗教・宗派の制約
27 檀家(※)の要否
28 経営母体の後継者の有無
29 経営母体の経営状況
30 経営母体の破綻時の対応

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

納骨堂の経営母体は寺院などの宗教法人のため、同じ宗教・宗派の宗教者しか呼べないことがあります。

たとえば、納骨や法要のときは特定の宗教のお坊さんしか呼べないといった制約があるかもしれません。

住職の山野さくらさん

最近は多くのお寺が跡継ぎ不足なので、跡継ぎがいるかどうかも確認すべきです。

跡継ぎがいなかった場合、その後の納骨堂の経営に不安が残ります。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

潰れそうなお寺を見極めるのは非常に難しいです。

しかし、経営の安定度が高そうな寺院を見分けることはできます。

たとえば、【由緒正しく有名で立派なお寺】【一般墓地はすでに埋まっていて手入れも行き届いている】【納骨堂の売れ行きもいい】といった条件を満たしているなら、少なくともしばらくの間は経営状態の心配はありません。


特定の寺院の檀家になると、お墓の管理や供養などをおまかせできます。ただし、檀家になるには入檀料が必要です。また、葬儀や法要などの際は、基本的にその寺院のお坊さんに読経等をお願いすることになります。

災害対策・老朽化対策についてのチェックポイント

災害対策・老朽化対策について
31 地震・洪水等の災害対策
32 老朽化および災害による建物の建替えや大規模修繕が必要となった際の対応(規約や契約書による記載の有無)

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

建替えや大規模修繕が必要となった場合の対応については、【利用者が費用を負担することはあるのか】【どんな保険に入っているか】【修繕積立金を積み立てているか】などもあわせて確認しましょう。

また、これらの対応について、規約や契約書で定められているかどうかも確認しましょう。

担当者やお坊さんについてのチェックポイント

担当者・お坊さんについて
33 担当者の対応
34 回答の解像度(曖昧な回答だったり、はぐらかしたりしていないか)
35 身だしなみ

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

説明が雑、またはこちらの質問にきちんと回答しない納骨堂は避けましょう。

また、檀家になるよう強く勧めてきたり、お布施を強要したりする寺院の納骨堂も避けたほうがいいですね。

仏教系大学の教員・僧侶の釋じょうほうさん

担当者の対応が高圧的、また質問しにくい雰囲気のある納骨堂はやめておきましょう。

納骨堂とは長い付き合いになるので、コミュニケーションの取りにづらいところは避けたほうがいいと思います。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

担当者の身だしなみが整っていない納骨堂は避けるべきです。

納骨堂は礼を尽くすべき場所であり、接客も礼を尽くす業務です。

この点がきちんとしていない納骨堂は、経営に問題があると考えられます。

プロがオススメする納骨堂の特徴

プロがオススメする納骨堂の特徴

にゃんきち

ひと通り、納骨堂の探し方や確認すべきことは理解できたつもりです。

でも、注意点が多いですよね・・・。

つまるところ、どんな納骨堂を選べばいいんですか?

【プロから見てオススメできる納骨堂】はどんな納骨堂ですか?

ズバリ教えてくださいとアドバイザーのみなさんへうかがったところ、とくに注意すべきポイントを教えていただきましたで、チェックリストにしてまとめました。

  • 費用が適正かつ明瞭
  • 評判やクチコミが良好
  • 人気がある・売行きがいい
  • 経営母体(寺院)の後継ぎの心配がない
  • 高齢になったり体が不自由になったりしても通いやすい、参拝しやすい
  • スタッフやお坊さんの対応が丁寧、説明がわかりやすい
  • 地震・洪水などの災害に対して対策をとっている
  • 建物の建て替えや大規模修繕が必要となった場合の対応が定められている
  • 掃除や手入れが行き届いていて清潔
にゃんきち

にゃるほど。
これらの条件を満たした納骨堂なら問題ないということですね!

納骨堂のトラブルを避けるために知っておきたいQ&A

にゃんきち

ふぅ・・・。
今回は納骨堂の特徴から選び方まで、たくさんのことを学びましたが、まだまだ疑問に思うことがあると思います。

そこで、納骨堂を探すときに多くの方が気になる質問をアドバイザーのみなさんの回答ともに紹介していきますね。

納骨堂と一般墓は両方必要ですか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

いいえ。
納骨堂はお墓の一種なので、ご遺骨を納骨堂に入れる場合、ほかのお墓は必要ありません。

納骨堂へお参りに行ったらお供えは持ち帰るべきですか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

お供えについては、納骨堂によって規定が異なります。

  • お供えの可否
  • 供える場所
  • 供えられるもの
  • 供えたものの持ち帰りの要否

上記の条件が納骨堂によって異なります。

小石真白さん

九州のお寺でアシスタントとして働く小石真白さん

大量のお供えの処分に頭を悩ませている管理者が意外に多いです。

持ち帰るほうが無難ですね。

とくに夏場は果物に虫がわいたりするので・・・。

納骨時はお坊さんを呼んで供養する必要がありますか?

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

納骨時の供養は、仏教の教義で必要と決まっているわけではないので、各ご家庭の判断次第です。

ただし、一部の納骨堂は強制なこともあります。

また、納骨堂の経営母体とは別でお世話になっているお寺がある場合、念のためそちらにも確認してみてください。

石材店の営業として働く北野誠一さん

そもそもお家が仏教でない場合や無宗教の場合は、お坊さんを呼ぶ必要はありません。

納骨堂の管理費(護持費)を滞納したらお骨は廃棄されてしまいますか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

いいえ。
廃棄されることはありませんが、しばらく支払いがない場合、永代供養墓などで合祀される可能性が高いでしょう。

支払いが難しい場合は相談に乗ってもらえますから、まずは納骨堂に相談してみてください。

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

納骨堂によって対応は異なりますが、廃棄はないと思います。

ご遺骨の返却か、合祀されることが多いでしょう。

これまでお世話になったお寺と無関係の納骨堂に納骨しても問題はありませんか?

終活アドバイザー 影山さん

終活アドバイザーの影山理恵さん

檀家をやめる場合は、離檀料が発生することがあります。

離檀料は最大でも20万円程度ですが、一部、高額な離檀料を求められて、トラブルになるケースもあります。

石材店の営業として働く北野誠一さん

これまでお世話になったお寺には、もう葬儀や法要を頼めないかもしれません・・・。

とはいえ、新たな納骨堂でお坊さんを紹介してもらえますので、とくに問題ないと思います。

その他によくあるトラブルはなにがありますか?

関東の葬儀社で働く小川竜雲さん

ひとつは、納骨堂の倒産によるトラブルです。

たとえば、「生前購入しておいたのに納骨する前に倒産してしまった・・・」といったケースですね。

できれば、先ほど説明したように納骨堂の経営母体である寺院の経営状況まで確認しておきましょう。

もうひとつは、故人と遺族の情報共有ができていないときに起こるトラブルです。

たとえば、故人が納骨堂を購入していたことを遺族が知らないケースなんてのもあります。

家族や関係者同士できちんと話し合い、情報共有しておくことが大切です。

石材店の営業として働く北野誠一さん

納骨堂を希望する遺族と、一般のお墓を希望する遺族で仲たがいしてしまうこともあります。

できれば、事前にみんなが納得できる方法を決めておいてください。

本人が亡くなったあとでは、希望に沿えない可能性もあるので、できるだけ早い段階から話し合うべきです。

まとめ

にゃんきち

最後に、今回のポイントをおさらいしていきましょう!

納骨堂とほかのお墓のちがい

項目 一般墓 納骨堂 樹木葬 合祀墓
イメージ 一般墓イメージ 納骨堂イメージ 樹木葬イメージ 合祀墓イメージ
特徴 一般的なお墓。墓石を建て、その下に遺骨を埋葬する。 遺骨を納める施設。ロッカー型・仏壇型・自動搬送型などさまざまなタイプがある。 墓石ではなく、樹木や草花のまわりに遺骨を埋葬する。 大きなお墓に複数人の遺骨を埋葬(保管)する。
お墓の場所 屋外が多い 屋内が多い 屋外 屋外か屋内
遺骨の保管(埋葬)方法 最初から最後まで個別に埋葬(後継者がいなくなった場合は合祀されることも)
  • 最初から最後まで個別に保管
  • 一定期間、個別に保管された後に合祀
  • はじめから合祀
  • 最初から最後まで個別に埋葬
  • 一定期間、個別で埋葬された後に合祀
  • はじめから合祀
合祀
掃除などのメンテ 必要 原則不要 原則不要 原則不要
保管(埋葬)できる遺骨の数 お墓の大きさや埋葬方法によって異なるが、ほかの種類のお墓より多い傾向がある 納骨堂やプランによって異なる
(1~8霊など)
樹木葬やプランによって異なる
(1~2霊など)
原則として1霊ずつ
金額の相場 100万~300万円 20万~300万円 20万~100万円 3万~30万円
管理費等の相場
(年間)
5,000~3万円 0~2万円 0~2万円 基本的になし

引用 吾妻橋 天空陵苑https://tenkuryouen.com/index.html
引用 奥多摩霊園http://www.ohnoya.co.jp/cemetery/search_other/198okt/sakura_family_withpet.shtml
引用 永代供養墓普及会https://eitaikuyou.net/eitaikuyo

納骨堂のメリット

  • お墓の後継者が必要ない
  • 一般墓より費用が安く済む
  • 立地・アクセスのいいエリアに作られていることが多い
  • 天候に左右されず快適にお墓参りができる
  • 掃除や草むしりなどの手間がかからない

納骨堂のデメリット

  • 納骨堂の場合、一定期間、個別で保管された後 合祀されるケースが多い(合祀後は遺骨を取り出すことができない)
  • 納骨堂によっては、納骨できる数に制限がある
  • 納骨堂の建物が老朽化したり、災害で損壊したりするリスクがある
  • 混雑する時期は、お参りで待たされる可能性が高い

納骨堂に向いているのはこんな人

  • お墓の費用をおさえたいが、いきなり合祀されるのは抵抗がある
  • お墓の後継者がいない
  • お墓のメンテナンスなどの負担をできるだけなくしたい

納骨堂の費用

  相場 支払うタイミング
納骨堂の金額 20万~300万円 契約時に支払う
管理費(護持費) 年間0円~2万円
  • 年に1回支払う(合祀後は不要)
  • 数年分~数十年分を契約時に一括払いする
納骨手数料 3万~5万円 契約時か納骨時
お布施 3万~10万円 お坊さんを呼んで納骨供養や開眼供養を行う場合

納骨堂の種類

  ロッカー型 仏壇型 自動搬送型
特徴 扉付きの棚に遺骨を納める 上に仏壇があり、下に遺骨を納めるスペースがある 遺骨が納められている収蔵庫と、参拝スペースが分かれている(参拝スペースのパネルに専用カードをかざすと、収蔵庫から遺骨を納めた厨子が運ばれてくる)
メリット
  • 仏壇型・自動搬送型より費用をおさえられる
  • 位牌・お花・写真などを置けるスペースがある
  • ロッカー型より納めることのできる遺骨の数が多い
  • 仏壇があるのでロッカー型より満足度が高い
  • ロッカー型・仏壇型より多くの遺骨を収蔵できる
  • ロッカー型・仏壇型よりコスパがいい
  • お花など必要なものが用意されているケースが多く、手ぶらでお参り可能
デメリット
  • 仏壇型・自動搬送型より納められる遺骨の数が少ない
  • お参りの際、扉を開けられなかったり、供えものができなかったりすることがある(扉の前で手を合わせるぐらいしかできない)
  • ロッカー型・自動搬送型よりコスパが悪い
  • ロッカー型・仏壇型より老朽化への不安が大きい(機械に頼るところが多いため)
  • 参拝スペースが共用なので混雑時は待ち時間が発生

納骨堂の探し方・選び方

  • インターネットで「市区町村名 納骨堂」などと検索して探す(電車やバスで通いやすい納骨堂を探すこと)
  • めぼしい納骨堂をピックアップしたら、ホームページ・パンフレット・電話問い合わせ・見学などで必要な情報を収集すること
  • 見学は必ず行くべき

納骨堂を選ぶ上で調べておきたいことチェックリスト

費用や支払いについて
1 一基あたりの金額とその内訳
2 管理費や護持費の金額と支払時期
3 その他の費用とその内訳
4 クレジットカードとローンの利用の可否
5 管理費や護持費が発生する時期
納骨堂の施設について
6 納骨堂のタイプ(ロッカー型・仏壇型・自動搬送型等)
7 場所や実際の行き方
8 バリアフリーの有無
9 駐車場の有無・台数
10 納骨堂の施設の内容(参拝スペース・休憩スペース・法要室・会食室・合祀用の永代供養墓等)
11 納骨堂の建設時期
12 お参り方法・お参りのルール
13 周辺環境(騒音・街の清潔さ)
14 建造物の老朽化の進度
15 掃除は行き届いているか
納骨・合祀・供養について
16 一基あたりの納骨可能な霊数
17 親族の納骨の可否(何親等の遺骨まで納骨できるか)
18 ペットの納骨の可否(ペットがいる場合)
19 契約期間(=個別での保管期間)
20 契約期間満了後の遺骨の処遇
21 契約期間が開始時期
22 管理費や護持費の滞納後の対応
23 お坊さんによる供養や合同法要の有無・頻度
経営母体について
24 経営母体
25 経営母体の宗教・宗派
26 宗教・宗派の制約
27 檀家(※)の要否
28 経営母体の後継者の有無
29 経営母体の経営状況
30 経営母体の破綻時の対応
災害対策・老朽化対策について
31 地震・洪水等の災害対策
32 老朽化および災害による建物の建替えや大規模修繕が必要となった際の対応(規約や契約書による記載の有無)
担当者・お坊さんについて
33 担当者の対応
34 回答の解像度(曖昧な回答だったり、はぐらかしたりしていないか)
35 身だしなみ

プロがオススメする納骨堂の特徴

  • 費用が適正かつ明瞭
  • 評判やクチコミが良好
  • 人気がある、売行きがいい
  • 経営母体(寺院)の後継ぎの心配がない
  • 体が不自由でも通いやすい、参拝しやすい
  • スタッフやお坊さんの対応が丁寧、説明がわかりやすい
  • 地震・洪水などの災害に対して対策をとっている
  • 建物の建替えや大規模修繕が必要となった場合の対応についてきちんと定められている
  • 掃除や手入れが行き届いていて清潔
にゃんきち

いかがでしたか?
納骨堂がなにかはもちろん、納骨堂の探し方・選び方までひと通りご理解いただけたのではないかと思います。

管理が楽で費用もおさえられるということで、とくに都市部では納骨堂の人気が高まっていますが、流行や雰囲気だけでお墓を決めないようにしてくださいね。

この記事が、あなたのお墓選びの参考になれば幸いです。

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